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片麻痺の上肢機能訓練!上肢を触る前に必要な肩甲骨と姿勢について解説

2019/10/20
 
この記事を書いている人 - WRITER -
たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
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片麻痺の上肢機能訓練では、麻痺側の上肢を動かす前に姿勢を整えることが重要です。

 

あらゆる作業は、からだの身体の前で行います。体幹が伸展していない状態では、上肢は構造上、からだの内側のほうを向きます。そのため、体幹の伸展を維持できない状態では、麻痺側の上肢は前方に挙げずらくなるのです。

 

片麻痺になると麻痺側の上肢全体は重く、肩が下がります。その重さで体幹が潰れてしまった姿勢では、麻痺側の上肢を挙上するにも、患者さんは挙上する力が入りにくくなっているでしょう。

 

片麻痺の上肢機能訓練では、体幹の伸展位を保ちながら、上肢をあげやすいように肩甲骨が前方に向ける必要があります。

 

この記事では、片麻痺側の上肢訓練を始める前に、訓練中に注目したい肩甲骨と姿勢について見ていきましょう。

上肢はからだの前で使う

人間の上肢は、からだの前で使いやすいような構造をしています。

 

作業を行おうと体を起こした時、体幹の伸展に伴って、肩甲骨が内転します。肩甲骨が内転することによって上腕の付け根(骨頭)が前を向くので、通常であれば、スムースに上肢を挙げられるわけです。

 

体幹と上肢の関係性をイメージしやすいように、2枚の図を作ってみました。

 

 

 

 

1枚目は、(左)片麻痺の患者さんによく見られる姿勢です。左上肢の重さにより、麻痺側に体幹が側屈しています。左半身の支えやバランスが効かない分を、右上下肢に力を入れて支えているようなイメージです。

 

それに対して2枚目は、体幹が伸展していることで、肩甲骨を含めた上肢がしっかりと支えられています。

 

訓練直後で、こんなに姿勢が変わるケースはいませんが、体幹の伸展により肩甲骨が内転してくると、上肢は前を向きやすいと思ってください。

 

何かの作業の為に上肢を前方で使う場合には、体幹の傾き具合や回旋具合も、同時に見ていく必要があります。

 

麻痺側の上肢以外に目を向ける

作業療法士は、作業やADLを評価したり訓練をしたりしますが、姿勢や動作についての勉強を教育課程上あまりしてきません。だから、つい麻痺側の上肢ばかりに注目する傾向があるんです。

 

でも、麻痺側の上肢だけに問題がある患者さんは稀です。動きが全くない患者さんも、ある程度、麻痺側上肢を動かせる患者さんも、姿勢をバランス良くとることが困難で、非麻痺側の上肢や体幹等に、過剰に力を入れて姿勢を保っています。

 

リハビリの場面では、このような様子が見られませんか?

 

・体幹が側屈している・麻痺側の肩甲帯が下制している・非麻痺側の肩甲帯が挙上している・左右や前後に、体幹を傾けようとすると抵抗が強い等。

 

麻痺側の上肢を訓練する前に、姿勢を安定させる必要があるかもしれません。もちろん、麻痺側の肩甲骨を前に向きやすくし、作業を行いやすくするためです。

 

まとめ

片麻痺患者さんの上肢訓練や作業を行いやすくするために、肩甲骨と姿勢の視点について書きました。麻痺により上肢が動かしにくいと、上肢にばかり注目しがちです。しかし、上肢にはそもそも使いやすい構造上の特徴があることがわかりました。

 

からだの前で作業を行いやすくするには、体幹を伸展し、肩甲骨を内転させることで、上肢が前に向くような姿勢をつくることが重要です。

 

片麻痺患者さんの上肢訓練時に、姿勢の観点からも評価・アプローチすると、上肢の動きが引き出しやすくなるでしょう。

関連記事:片麻痺の上肢機能訓練で、押さえておきたい4つのポイント

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