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片麻痺の上肢機能訓練で、押さえておきたい4つのポイント

2019/10/13
 
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たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
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片麻痺の上肢機能訓練では、「麻痺側上肢の動きやすい環境作り」がポイントです。訓練中に、麻痺側上肢をどのような環境にしておくか。その環境次第で回復してきている上肢が動くかどうかが左右されます。

私のサポートで、麻痺している上肢の動きを本当に出せるの?

たぐ
最初は、誰でもそう思うもんですよ。経験がありませんから。

片麻痺患者さんの上肢機能訓練を行っていても、動きが出てこない上肢を見ていると、作業療法士として無力さを感じているかもしれません。

患者さんの状態にもよりますが、作業療法士の関わり方次第で、麻痺側上肢の動きが出せてきますよ。

ここでは、片麻痺の上肢機能訓練の押さえておきたいポイントを4つ説明します。麻痺側の上肢機能訓練を行う時に、意識してやってみてくださいね。

まずは、非麻痺側の筋緊張をゆるめる

麻痺側の上肢機能訓練を行う時には、最初に非麻痺側の上肢や下肢の筋緊張をゆるめてみましょう。非麻痺側の上肢や下肢に力が入りすぎていると、麻痺側上肢にも余計な力が入って、動きが出しにくくなるからです。

特に、座位が上手く保てない患者さんは、非麻痺側に力が入りすぎている傾向があります。座位が上手く保てない患者さんは、姿勢を維持する時、寝返りや起き上がりをする時、移乗をする時など、日常のあらゆる場面で非麻痺側に力が入りすぎています。

たぐ
座位、起居、移乗をする時に、非麻痺側上下肢の力の入れ具合をみてくださいね。

非麻痺側に力が入ったままだと、麻痺側上肢に入っている余計な力も抜けません。麻痺側上肢の動きを出したいなら、非麻痺側の力を抜くことが必要です。

非麻痺側の筋緊張をゆるめるには、筋緊張が高まっている筋肉をストレッチしたり、動かしてみたりすると良いです。非麻痺側の筋肉は、麻痺の影響をほとんど受けていません。

そのため、ちょっとストレッチしたり、動かしたりしてみるだけでも、筋肉のこわばりが少なくなり、筋緊張をゆるめることができますよ。

次は、麻痺側上肢の筋肉を伸ばす

次は、麻痺側上肢のこわばっている筋肉を伸ばしてみましょう。麻痺側上肢の筋肉は、拘縮していたり、筋肉本来のやわらかさがなくなっていたりしている場合が多いです。

麻痺側のどこの筋肉を伸ばせば良いかは、患者さんによって違ってきます。

一概には言えませんが、僕の経験からすると「大胸筋」、「上腕二頭筋」、「腱板(けんばん)」などの筋肉から伸ばしはじめると良いです。これらの筋肉は、拘縮や筋緊張の亢進を起こしている場合が多いですし、上肢の動きに大きく影響する筋肉です。

麻痺側上肢の筋肉を伸ばすには、筋肉の位置、働き、動き方を知っておく必要があります。

たぐ
筋肉の位置だけでなく、働き、動き方を知っておくと、ADLやアクティビティの訓練の時に、上肢の動きが出しやすい介助ができるようになります

麻痺側上肢の筋緊張が低い時には、ポジショニングする

麻痺側上肢の筋緊張が低い時にも動きが出ません。麻痺即上肢の筋緊張が低い時には、上肢をポジショニングすると良いです。

下の写真は、ベッド上で寝ている患者さんのイメージです。麻痺側上肢をポジショニングしながら訓練する時には、麻痺側上肢を挙げた状態で、「上腕が肩甲骨の上に」、「前腕が肘や上腕の上に」、「手が手関節や前腕の上に」位置づけるようにします。

手・肘・肩関節に重さがかかることで、麻痺側上肢に張りがでたり、適度な筋肉の長さになったり環境を整えることができます。

僕は、肩甲骨の下にクッションやバスタオルを入れて、自分の膝や太ももで麻痺側上肢を支えるようにしています。

ポジショニングした状態で、麻痺側上肢の筋緊張が少しでも高まりやすい位置を探してみてください。麻痺側上肢の緊張が高まってくると動きが出しやすいですよ。

感覚を手がかりに動きを誘導する

4つ目は、麻痺側上肢を訓練する時に配慮することです。麻痺側上肢を訓練する時には、感覚を手がかりに動きを誘導すると良いです。

運動は、感覚刺激がないと上手くいかないことが多いです。感覚刺激がないと、どこの部分を、どの方向に、どの程度の力で動かせば良いかがわかりにくいです。

患者さんによって、感じやすい感覚が違ってきます。表在感覚なのか、深部感覚なのか。患者さんがわかりやすい感覚刺激に向かって、動きを誘導するようにしてみてください。

例えば、作業療法士が患者さんの麻痺側上肢を握って、「触られている感じを押してみてください。」とするのもひとつの誘導方法です。少しでも感じられる感覚刺激があったら、それを手がかりにして運動を促していくと良いですよ。

まとめ

片麻痺の上肢機能訓練のポイントを4つ説明しました。ポイントをまとめると…

① 非麻痺側の筋緊張をゆるめる

② 麻痺側上肢の筋を伸ばす

③ 麻痺側上肢をポジショニングする

④ 感覚を手がかりに動きを誘導する

ぜひ、明日の臨床でやってみてくださいね。自分でやってみて、麻痺側上肢の動きを引き出していく実感を感じることも必要です。はじめは、「こんな感じかな?」といった感じにチャレンジしてみましょう。

また、以下の記事では、上肢機能訓練をする時の上肢の触診に役立つ本を紹介しています。触診が必要な理由や触診と日常生活動作との関連性について書いているので、良かったら参考にしてみてください。

関連記事:上肢の触診を訓練に活かすには?作業療法士におすすめの1冊

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