うつ病人の生き方・働き方改革

更衣動作の動作分析をする時に見ておくべき3つのポイントとは?

2019/09/17
 
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たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
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更衣動作の訓練する時には、更衣動作の分析が必要になります。でも、更衣動作の分析になれていないと、患者さんのどういった様子を観察していいかわかりませんよね。

 

 

 

特に片麻痺患者さんの更衣動作を支援する時には、更衣動作のポイントを押さえておきたいです。更衣動作のポイントを知っておけば、動作分析だけでなく、訓練や動作指導も行えるようになるでしょう。

 

 

 

僕は、作業療法士として、片麻痺患者さんの更衣動作に関わることが多かったです。そこで、自分の経験を踏まえて更衣動作の動作分析のポイントについて説明します。


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更衣動作を分析する時の3つのポイント

病院では「前開きシャツ」を着ている患者さんが多いので、動作分析のポイントも「前開きシャツ」について説明します。動作分析のポイントは以下の3つです。

 

 

更衣動作の動作分析のポイント

① 麻痺側の手に、袖口を入れられるか

② 麻痺側の肩と肘に、袖を通せるか

③ 麻痺側の方向に、臀部が傾きすぎていないか

 

 

 

更衣動作の動作分析を始めた頃は、この3つにポイントを絞ると、動作訓練や動作指導につながる分析が行いやすくなりますよ。

 

 

 

① 麻痺側の手に、袖口を入れられるか

まずは、患者さんが前開きシャツを着ようとする時に、自分の健側の手を使い、麻痺側の手指~手関節に向かってにシャツの袖を入れられるかを見てください。麻痺側の手指~手関節にシャツの袖を入れようとする時には、患者さんは次のような失敗をすることが多いです。

 

 

● シャツの左右や表裏がわからなくなる

● 袖口が見つからない

● 麻痺側の手指に袖口を入れられない

 

 

更衣動作の場合は、患者さんがどのように失敗をしているかを観察するとともに、どのようにすれば更衣動作ができるようになるかを試すことが重要です。例えば、袖に印をつけてみたり、シャツの使い方を伝えてみたり、「こうすればできそう」と思うことを試すようにします。そうすることによって、更衣動作(袖通し)を行いにくくしている原因に見当をつけることができるのです。

 

 

 

片麻痺患者さんでは、高次脳機能障害(注意障害、半側空間無視など)や運動・感覚麻痺などによって袖通しを失敗します。失敗する原因を考えていくには、どのようにすればできるようになるかを知ることが必要です。

 

たぐ
ちなみに、前開きシャツを着る順番は、麻痺側⇒健側が良いです。健側の上肢の方が自由が利くので、先に自由度がない麻痺側から袖通しをした方がシャツを着やすくなります。

 

 

 

② 麻痺側の肩と肘に、袖を通せるか

麻痺側の手指~手部に袖口を通せた後は、麻痺側の肘~肩にシャツを通せるか見てください。この段階では、片麻痺患者さんは次のような失敗をしやすいです。

 

● 麻痺側の肘~肩が三角巾で吊られたような状態になる

● 麻痺側の方向に体が回転して、麻痺側の肩にいつまでもシャツが届かない

 

 

この段階は、片麻痺患者さんが前開きシャツの更衣を成功するために、もっとも重要です。前開きシャツを着ることができない患者さんのほとんどは、色々な理由から麻痺側の肩にシャツを通すことができていません

 

 

 

患者さんが麻痺側の肘や肩にシャツを通せていない場合には、肘や肩に袖を通すよう促してみてください。前開きシャツの着方を知らない患者さんであれば、一度方法を伝えるだけで動作ができるようになります。

 

 

 

一方で、高次脳機能障害や運動・感覚麻痺が中等度~重度の患者さんでは、くり返しシャツを肘~肩に通す訓練が必要です。こういった患者さんでは、実際の動作を通してからだの認識、使い方などを学習していく必要があります。

 

 

 

③ 麻痺側の方向に、臀部が傾きすぎていないか

3つ目のポイントは、更衣動作をしている最中に、患者さんが座っているバランスを保てるかということです。ベッドやプラットフォームに座ることができる患者さんでも、上肢の動きが入ったり、実際の日常動作を行ったりした時には、座っているバランスが保てずに姿勢が崩れる場合もあります。

 

 

 

座っているバランスを上手く保てない患者さんでは、次のような失敗を起こしやすいです。

 

● 麻痺側の臀部が、後方や斜めに傾いて麻痺側に倒れる

● 麻痺側の臀部が、後方や斜め傾いて、何とか元の姿勢に戻れる

 

 

更衣動作だけに限って言えば、倒れさえしなければ麻痺側に傾いていること自体は問題ではありません。ただ、上手くバランスを保てないと、上肢を上手く動かせなかったり、早く疲れてしまったりします。

 

 

 

更衣動作を分析する時には、麻痺側の方向へ臀部が傾いていたら、「どのくらいの角度で」、「どの方向に」傾いているかを観察するようにしましょう傾き具合や方向がわかれば、安全に効率的に更衣動作が行えるよう動作訓練や動作指導が行えます

 

まとめ

更衣動作を動作分析する時のポイントを説明しました。

 

 

 

動作分析を始めた頃は、

① 麻痺側の手に、袖口を入れられるか

② 麻痺側の肩と肘に、袖を通せるか

③ 麻痺側の方向に、臀部が傾きすぎていないか

 

この3つをポイントに観察してみると良いですよ。

 

 

 

動作分析と聞くと難しい言葉で考えたくなりがちです。ですが、言葉で説明するよりも、まずは患者さんを支援する手がかりが重要になります。動作分析に慣れていきながら、解剖学や運動学の言葉で説明していけるようになりましょう。

 

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