うつ病人の生き方・働き方改革

あなたは一体何者?作業療法の初回評価のコツ

2019/02/06
 
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たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
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入院した患者さんの一番の主訴は歩ける事。気持ちはすごく理解できる分、作業療法士として初回評価をする際に、ジレンマを感じやすい部分だと思うんですよね。
だって、『歩けるだけが生活ではないでしょ?』『何の為に歩くの?』と先輩療法士から言われてきた言葉って、実は作業療法士のエゴな事も多いと思うんです。できない事をやりたいと思うのは、当たり前。特に歩行はね。
歩けるようになりたいと言っている患者さんに、トイレや入浴、家事の練習していきましょう!と言っていかなければならないのだから、まずは、自分が何者なのか、作業療法士の初回評価では、それを患者さんに紹介して、理解を得るのが治療関係を作って行く上でのコツだと思うんです。


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初回評価の話し合いでは、生活をイメージしてもらう


ついつい、患者さんに触りたくなっちゃいません?ROM評価や筋力テスト等。僕も昔はそうでした。作業療法の時間として設けられている以上、言葉は悪いですが、患者さんに触れてあげていないと、いけないような感覚でした。逆に、触れていないと、これでいいのか?不安で、間が持たないとも思っていましたね。
作業療法士10年目を迎えた現在、作業療法の初回評価では、話し合いの時間が重要で、そこで患者さん自身と、退院後の生活をイメージしないと、作業療法は始まらないと思うようになりました。
入院中の患者さんは、退院後の生活について、あまり具体的に考える機会がありません。入院すれば、症状は完治すると思っていますし、手足が動くようになり、歩けるようになれば、全てが元通り。主訴を聞くと、『手足を動かせるようになりたい』『歩けるようになりたい』となるのだと思います。
でも、現実問題として、作業療法の対象になる患者さんは、心身に後遺症が残る事が多いですし、退院後は、病気になる前に行っていた生活動作を昔とは違う方法で、行う必要が出てきますよね?
だから、作業療法の初回評価で、退院後の生活をイメージしながら、『この動作も必要だね?』『ここはできるようになっておきたい』といったように、自宅で生活する上で必要な動作を話し合っておきたいんです。

生活をイメージするのに、話し合いで聞きたい情報


僕は、初回評価の半分の時間を話し合いにあてています。もちろん、患者さんのキャラクターによっては、触りながら少しずつ情報を聞き出したり、逆に2/3以上の時間を話し合いに費やしたりする事もあります。
生活をイメージして貰う為に、話し合いで聞いている情報をまとめると、以下の4つになります。
① 住宅の情報:どのような家に住んでいるか?
② 病気をする前に行っていたADLや家事について
③ 外出の頻度と場所
④ 趣味や習慣的に行っていた作業
なぜこの4項目かというと、これらがあれば、生活が成立すると考えているからです。どの項目を本人がどの程度行っていけるかは、作業療法が進んでいく中で考える事として、初回評価では、大ざっぱに、患者さんの生活がイメージできれば良いと思っています。

初回評価の話し合いの後に、やるべき事


以下は、例え話。
“アパートの1階に一人暮らしをしていてね。一人暮らしだから、入院する前は、自分の事は自分で行っていたし、簡単な物なら、自分で料理もしていたんだよ。外に出るのは、買い物をする時位かな?これという趣味はないけれど、パチンコには行っていたね。当たらないけどさ。”
こんな感じの話し合いができると、患者さんがどういう暮らしをしていたか、作業療法士的にも理解しやすいし、大ざっぱになら、イメージがしやすいと思うんですよね。
それで、話し合いで、生活の情報を聞いた後が重要で、必ず『僕(作業療法士)と一緒に、まずはこれをやっていきましょう!』といった具合に、何をやっていくのかをはっきりさせて、話し合いをまとめた方が良いです。
繰り返しますが、患者さんの思考は、入院=リハビリ=歩く・手足を動かすになりがちです。だから、作業療法士自身が方向性を示す事で、『こういう事をやってくれる人なんだ』『こういう事をやっていかなければならないんだ』と、作業療法の提供に、理解してもらいやすいと思うんです。
まとめると、話し合いの中で、生活の情報を聞いた後に、作業療法士と一緒に、何から始めるかを説明し、作業療法士の存在やサービスについて、理解して貰うことが必要ですよ。

まとめ


作業療法士の初回評価のコツについて、思うところを説明しました。初回評価のコツは、患者さんの生活の情報を聞きながら、生活のイメージを共有し、作業療法士と一緒に何からやっていくか、説明と理解を得る事が重要です。
生活のイメージを共有する為の情報は、4つありました。
① 住宅の情報:どのような家に住んでいるか?
② 病気をする前に行っていたADLや家事について
③ 外出の頻度と場所
④ 趣味や習慣的に行っていた作業
患者さんのキャラクターに応じながら、4つを大ざっぱに把握できると、生活がイメージしやすいし、作業療法
士としてどのようなサービスを提供できるか、説明しやすいと思います。
初回評価は、何年経っても緊張しますが、ここで最初の方向性を少しでも説明できると、2回目以降の介入が、行いやすくなってくると思いますよ。

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