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つまみ動作のリハビリにちぎり絵を使った作業療法の実践例

2019/10/21
 
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たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
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小さなペグがつまめるようになると、つまみ動作をより高めるリハビリについて考えます。小さなペグが持てるようになると、箸やスプーンを持ったり、生活の目標も高くなってきます。

 

現状よりも、高い生活目標を達成するためには、単に物をつまむだけでなく、「力強くつまむ」、「つまみながら、手首を動かす」など、応用的な指のつまみ動作や手の操作能力が必要です。

 

例えば、力を入れて、つまみ動作を行いながら手首の動きをコントロールできから、日常生活で、爪を切る、手でお菓子の袋を開ける、チャック付きの袋をしめるなどの動作が行いやすくなるんです。

 

そういう訳で、小さなペグを卒業し、応用的なつまみ動作や手の操作能力を行う為には、実践的な作業の中での訓練が必要になってきます。応用的なつまみ動作のリハビリには、ちぎり絵が行いやすいです。

 

僕は、つまみ動作のリハビリをする時、なぜか、女性の片麻痺患者さんを担当することが多かったのですが、特に女性の患者さんは、創作的な作業を好む人が多い印象があります。

 

もちろん、男性でも、創作的な作業が好きな方もいますけれどね。

 

女性の患者さんと一緒に、ちぎり絵を使ってつまみ動作訓練を行う機会が多かったので、ここでは、つまみ動作のリハビリとして、ちぎり絵を使った実体験を紹介します。

ちぎり絵をリハビリに導入するタイミング

ちぎり絵をつまみ動作のリハビリに導入するタイミングは、指腹つまみに慣れてきた頃です。

 

指腹つまみは、母指と示指の腹を使ったつまみ方法ですね。指腹つまみがしっかりできると、爪切り、袋を開ける、チャックを閉める動作が行いやすくなるんです。

 

小さいペグを指腹つまみでつまもうとした時に、母指の腹が、示指の腹からずれて、側腹つまみになるようでしたら、まだちぎり絵を使ったリハビリは、難易度が高いと思われます。

 

折り紙や和紙は、意外と硬いので、力を入れてつまむ前に、小さいペグで正確に指腹つまみができるようになってから導入することをおすすめします。

 

小さなペグとちぎり絵の違い

小さなペグをつまむには、指先の力は余り必要ありません。小さなペグに対してちぎり絵に使う紙は、ちぎる時に、指先に力を入れて強くつまむ必要があります。強くつまみながら、手首を手前や奥側に動かして、紙をちぎる必要があります。

 

つまり、ちぎり絵をつまみ動作のリハビリに使うことで、指先に力が入れやすいように、手首の安定したコントロールの訓練にもなるんです。

 

また、ちぎり絵は、紙をちぎる以外にも紙にのりをつけたり、指先ののりをタオルで拭きとったり、色々な動きを取り入れた中でのつまみ動作が、訓練できます。

 

長い時間、連続して指先を動かすのは、指先の体力が、結構必要になりますよ。

 

ちぎり絵の道具と患者さんが行いやすい道具の使い方

作品づくりに置いて、僕のポリシーは、できるだけお金をかけないで、他人から賞賛される作品を作ること。

 

以下に、ちぎり絵を行った時の道具を載せています。基本的には、病院にある材料を使い、自分自身で購入した材料は、ありません。

 

【ちぎり絵の材料】

① 折り紙、画用紙(作品のテーマに合わせて、色を決める)

② のり

③ 塗れタオル(制作中に、指先ののりを拭き取る為)

④ 滑り止め

⑤ はさみ

⑥ 飾り付けの備品(今回は、スターバックスの紙袋)

 

ちぎった折り紙は、机の上や箱等の入れものの中に入れておくと、患者さんが、その紙をとりにくい場合があります。

 

患者さんが、机の上や箱から、ちぎった紙を取りにくい時は、滑り止めの上に、ちぎった紙を乗せておくと、紙を一枚一枚つまみやすくなる環境設定ができますよ。

 

また、後で写真に載せますが、今回は、仕上げの飾り付けに、スターバックスの紙袋を切って使いました。

 

キレイにデザインされた袋や読み終わった旅行雑誌などをちぎり絵に使うと、完成度がぐっと高くなるように感じます。キレイ、完成度が高い、自分で作ったことを誇らしく感じられた方が、患者さんの自己効力感も高まるってもんです。

 

買い物袋や旅行雑誌は、デザインのプロが作成した物ですから、そもそもクオリティが高く、インターネットで探すよりも、身近で使いやすいです。

 

つまみ動作のリハビリで、ちぎり絵を使ってみた

実際に、患者さんと作成した作品です。

 

ちぎり絵.jpg

 

クリスマスの時期なので、テーマは〝クリスマスリース〟。緑の折り紙を4色(1色は柄付き)使って、リースの葉っぱの部分をちぎり絵で演出しました。

 

作り方は、コピー用紙にドーナッツ型に円を描き、一通り紙を貼ります。ちぎった紙を貼り終えた後、画用紙に貼り付け、スターバックスの紙袋のデザインを切って、貼り付けました。

 

患者さんが紙をちぎる時には、初めは折り紙を持った後に、手前側にちぎるようにしました。

 

奥側にちぎるよりも、手前側にちぎる方が、難易度として簡単です。いきなり奥側に向かってちぎり始めると、指腹つまみの形が崩れて、爪切りや袋を切るなどの動作に繋げにくいと考えられます。

 

指腹つまみで、折り紙をちぎれるようになれば、紙をちぎる工程だけ、リハビリ時間外の宿題にしてもいいかもしれませんよ。折り紙とちぎった紙の入れ物さえあれば、道具の管理は簡単です。

 

今回の作品は、「ここに飾りを付けたいね。」って制作中に、患者さんがアイディアを出してくれたので、自宅にあったスターバックスの袋を持ってきてみました。

 

ロゴを入れると何かと問題があると思ったんですが、リースの中心の大きさが、ちょうどロゴがはまったんですよね。ロゴがぴったりと入った瞬間が、患者さんの笑いが、一番とれました。笑

 

まとめ

小さいペグをつまめるようになり、次の段階として、指腹つまみによるちぎり絵を使った経験を書きました。正しくつまめるようになってきた次の段階は、力強くつまめることやつまみながら手首をコントロールすることです。

 

はじめのうちは、折り紙をちぎる時には、手前側にちぎった方が力が入れやすです。慣れてきた時に、徐々に奥側にちぎったり、のりを細かくつけたりと、ちぎり方や指先を使う工程を色々増やしていけることも、ちぎり絵の良いところです。

 

個人的には、和紙でやりたいのですが、100円均一で都合の良い和紙っぽい紙が見つかりませんでした。コストをかけても大丈夫であれば、和紙でやると、作品の出来映えも患者さんのモチベーションも、より高まると思いますよ。

 

ちぎり絵を始める前やちぎり絵の途中に、患者さんの手が動かしにくい場合は、作業療法士が、準備運動や休憩を兼ねて、患者さんの手のケアをすると、パフォーマンスがあがりやすいですよ。

関連記事:作業療法で編み物!100均のクロスステッチキットを使ったリハビリの方法

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