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食事の動作分析が行いやすくなる患者さん側からの視点について

2019/09/17
 
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たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
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食事の動作分析をしてみた… 「あれ?何を解決したくて、動作分析をしたんだっけ??」

 

 

 

患者さんの食事の動作分析をしたのはいいけれど、解決したい問題が何だったのか、分析した結果・目標・訓練が結びつかなくことは多いですよね。肩を屈曲して、体幹を前傾するなど、専門用語を使うことに必死で動作分析を行ってみても、肝心な訓練に繋げられないことはよくあります。

 

 

 

その理由は、本来、作業療法士として食事動作の獲得を目的にしていたのに、難しく考える間に、食事の動作分析自体が、目的になってしまっているんです。目的と手段がすり替わってしまうという現象です。

 

 

 

目的と手段をすり替えずに、食事動作獲得の動作分析をする為には、患者さん側からみた食事とは?」という視点で、食事動作を見ていくといいですよ。

 

● 患者さんからは、食べ物がどう見えているか?

● 患者さんと食べ物との位置関係は?

 

この記事では、患者さんの食事動作の獲得に繋げる為に、動作分析を手段として使えるように、食事の動作分析の前に考えたい患者さん側の視点について説明します。


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食事の動作分析が行いにくくなる原因は、作業療法士視点で考えているから

食事の動作分析をする多くの作業療法士は、肩の屈曲や体幹の前傾が、食事動作を行いやすくする為に必要な動きだと知っています。それは、なぜか?

 

 

 

実習の教育指導者や先輩がよく使う言葉だからです。実習の教育指導者や先輩がよく使う言葉だから、すごく重要なことのような気がしてきて、食事の動作分析をすると、肩の屈曲や体幹の前傾が気になってしょうがなくなるんです。

 

 

 

患者さんが食事動作を獲得する為の動作分析だったはずが、いつしか作業療法士が理想とする食事動作を求めてしまう動作分析になってはいませんか?

 

 

 

目的と手段がすり替わってしまうと、食事の動作分析をしても、専門用語で説明できるようになったけれど、結局何が患者さんの問題なのかがわからず、目標とする動きや訓練が見いだせなくなる状況に陥ります。これが、食事の動作分析が行いにくくなる原因です。

 

 

 

一端、作業療法士側から食事動作を分析することをやめて、患者さん側から食事を見るようにしてみましょう。療法士が求める動きではなくて、患者さんが必要な動きをイメージできることが重要です。

 

患者さんに、食べ物がどのように見えているか

食事動作が問題となる患者さんは、多くの場合、車いすを使われています。看護師や介護士に配膳された食事が机の上に置かれた時、患者さんの視線からは、食べ物がどのように見えているでしょうか?

 

 

 

一番わかりやすい方法は、患者さんの隣に立つか、姿勢を低くして、一緒に食べ物を見てみると良いです。作業療法士の視線を車いすの高さに持ってくるだけで、食べ物の見え方がずいぶんと違います。

 

 

 

車いすからは、思っていたよりも、食器の中の食べ物が見にくかったり、右手で食べるには、左側の器が遠かったりすることに気づきます。患者さんと同じ視線で食べ物をみることで、食べにくい角度がわかってきます。患者さんが食事を見たり、食べにくそうな角度がイメージから、動作分析をした時に、食事がしやすくなるであろう、患者さんに必要な体幹や上肢の角度がイメージできるんです。

 

例えば、

「もう少し手が伸ばせると、器に手が届く」

「手前側の食材が見にくいな」

または、

「この汁物、中身が結構揺れるんだな…」

「この食材は、ボロボロすくいづらいな…」

 

 

患者さんの視点で食べ物を見ると、食事の動作に必要な関節の角度や食べ物を見ている患者さんの心理も察することができ、食事動作の獲得に必要な動作分析に繋げていきやすいです。

 

食べ物との位置関係はどの程度か

患者さんから、食事がどのように見えているのかと同様に、患者さんと食べ物との距離感を知ることは重要です。車いすに座った患者さんと食べ物との距離は、端から観察しているよりも、患者さんの隣や同じ位置に座ってみて、作業療法士が、実際に体感した方が良いです。

 

 

 

実際に、机の上の食器や食べ物に腕を伸ばすように患者さんの真似をしてみると、患者さんの能力と食事の環境のどちらが原因で、食事動作が行いにくくなっているかに気づけることもあります。

 

● 奥にある器までの距離

● 体と机との隙間

 

そういった食器、机、食べ物との距離感がわかるからこそ、患者さんが、食事動作を獲得するために必要な体幹の角度や上肢のリーチ範囲が決まってきますよね?

 

 

 

いきなり食事の動作分析から入ると、「体幹の屈曲は一応しているんだけれど…」といったように、動作を獲得するための必要な関節角度が見えずらくなり、関節をどのくらい動かす必要があるか、訓練をする上での目標値が分からなくなります。

 

 

 

運動学的に分析していく前に、患者さんと食べ物の位置関係を一度体感してみてください。

 

まとめ

食事の動作分析をして、食事動作獲得のための目標と訓練が見出しやすいように、動作分析前に考えるべきことを説明しました。患者さんが食事動作を獲得する為の動作を考える前に、作業療法士が理想と思う関節の角度を患者さんに求めてしまうと、何を改善したくて動作分析をしたのかがわかりにくくなり、目標を見失います。

 

 

 

食事の動作分析をする前に、患者さんに食事がどう見えているか、患者さんと食べ物との距離感はどの程度か、患者さんの視点から食事を見てみると問題が理解しやすく、必要な動作の分析が行いやすくなります。

関連記事:食事動作の動作分析は、4つのポイントから始めると訓練に繋がるよ

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