うつ病人の生き方・働き方改革

【食事動作の動作分析】訓練に繋げるために見るべき4つのポイント

2019/03/01
 
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たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
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「食事動作のどこを分析すればいいの?」

 

 

 

患者さんの食事動作をはじめて分析する時は、どこを分析すれば良いかわかりませんよね。

 

 

 

食事動作の動作分析は、どこを分析したら良いか?動作の分析に慣れるまでは、わかりにくいですよね。患者さんの食事の様子を見て動作の問題点を探ろうと思っても、どこにポイントを置けばわからないと目標設定や訓練につなげられません

 

 

 

食事動作が分析できる機会も限られているでしょうから、短い時間で必要な分析ができるようにしたいです。そこで、患者さんの食事動作について目標達成と訓練に繋がるよう動作分析のポイントを説明します。


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動作分析とは?

食事動作を分析する前に、「動作分析」について知っておくと良いです。「動作分析」とは、そもそも何のために行うものか理解した方が、目的を持って患者さんの動作を観察できますよ。

 

動作分析とは?
あるパターンを呈する原因や、うまく行えない原因は何かを探求していくことである。そのためにいくつかの因子に分解したり、ある現象に人為的操作を加えてその変化の持つ意味などを考察しながら展開していくのである。
引用:図解 理学療法技術ガイド―理学療法臨床の場で必ず役立つ実践のすべて
たぐ
えっと…文献の説明は難しいね…。

 

 

 

文献の説明では、動作分析を理解することが難しく感じると思うので、次のように考えてみてください。

 

【動作分析】
① どういう風に、動いた?
② どうして、そのように動いた?
③ どこから、どこまでが難しかった?(できた?)
④ 介助や道具などを変えてみて、変化はあった?

 

①~④がわかれば、患者さんの動作を観察しながら、できない部分だったり、やりにくそうな部分だったりに気づいて、目標設定や訓練につなげていきやすいです。

 

 

 

では、食事動作の動作分析では、具体的にどのようなポイントを知れば患者さんの支援ができるのか?次は、それについて説明します。

 

食事動作を分析する時の4つのポイント

食事とは「食べ物の前に座り、食べ物を口に入れて、口に入れた食べ物を飲み込むまで一連の動作」です。動作分析で分析する範囲は、この一連の動作になります。

 

 

 

食事動作の動作分析をする時は、次の4つのポイントを観察してみてください。これらの動作は、患者さんの食事動作で問題となりやすい部分です。

 

 

食事動作の動作分析のポイント

① 体幹を車いすのバックサポートから起こせるか

② スプーンを食べ物に到達できるか

③ 食べ物をすくって、口もとに運べるか

④ 首を軽く曲げて飲み込めるか

 

 

① 体幹を車いすのバックサポートから起こせるか

体幹を車いすのバックサポートから起こせると、口に食べ物が入りやすくなります。体幹を起こすことで食べ物を口元に近づけたり、スプーンで運んできた食べ物の大きさに合わせて、口を開きやすくなったりするからです。

 

 

 

体幹をバックサポートから起こせるメリットがイメージしやすいように、イラストにしてみました。

 

 

食事で体幹を前傾する.jpg

 

 

体幹をバッグサポートから起こせると骨盤が前傾してくるので、下肢に体重がしっかりとかかって食べる姿勢が安定します。姿勢が安定している方が、スプーンを持っている手や上肢が使いやすくなりますよ

たぐ
体幹をバックサポートから起こす動きは、必ずしも必要ではありません。ポイントは、患者さん自身が自分の口元とスプーンや食べ物を近づけられているかどうかです

 

 

② 食べ物にスプーンを到達できるか

食事をする時には、スプーンや箸を持った後に肩や肘を使って食べ物を持たなければなりません。そこで、患者さんがスプーンや箸を持っている上肢を「どの方向に」、「どの程度」、「どのくらいの時間」動かすことができるかを観察してみてください。

 

 

 

一般的に食事は15分~30分くらいかかります。そのため、患者さんは1回だけスプーンや箸を使えるだけでなく、何回も上肢を動かしたり、前後・左右・斜め方向に動かしたりすることが必要です。また、自分の食べたい物を食べたい順番で食べられているかも、食事を楽しめるという意味では重要ですよね。

 

 

 

ちなみによく起こる問題としては、スプーンを持っている方の上肢の肩が挙がりすぎていたり、脇が開きすぎていたりすることで、スプーンを細かく動かせない状態が見られます。上手く食べられず時間がかかることで、疲れて食欲がなくなる患者さんは多いですよ。

 

 

③ 食べ物をすくって、口に入れられるか

スプーンで食べ物をすくったり、食べ物を口に入れたりするには、手関節の細かい動きと手指の細かい動きや力加減が必要です。スプーンをどのように使えばいいか、食事の動作分析を考える時の難しいところだと思います。そこで、スプーンを持って、口元まで移動する時の動きを写真にしてみました。

 

 

食事動作分析 手の動き.jpg

 

 

個人差はありますが、こういった動きが出せないと食べ物を口に入れることは難しいです。

 

 

 

僕は、食事の動作分析をする時は、スプーンを持った手指よりも手関節や前腕の動きを重視しています。というのも、「ちょうど良い力加減」でスプーンを持つには、手関節や前腕を安定して動かせなければいけません。手関節や前腕を一定の位置に保てるからこそ、手指を思ったような方向に動かせるのです。

 

 

④ 首を軽く曲げ、食べ物を飲み込めるか

4つ目のポイントは、首(頸部)を軽く曲げて食べ物を飲み込めるかということです。食べ物を飲み込む時には、首を軽く曲げる必要があります。人の喉の構造上、首を曲げた方が食べ物を奥の方まで送りやすくなり、誤嚥の可能性も少なくなるからです。

 

 

 

臨床では色々な理由から首の筋肉が硬くなり、首を軽く曲げられない患者さんがよくいらっしゃいます。患者さんの横に座って、首がどのような位置にあるか、動きを見てみるようにしてください。

たぐ
食事は言語聴覚士、理学療法士、看護師、介護士などを含めたチーム連携が重要です。首の動きについては言語聴覚士に、体幹や骨盤を含めた全身の状態は理学療法士に、栄養状態は看護師に、日常的にどのくらいの動きが出せるかは介護士に、相談しながら支援をするようにしていきましょう

 

まとめ

食事動作の動作分析をする時のポイントを紹介しました。

 

食事動作の動作分析のポイント
① 体幹を車いすのバックサポートから起こせるか
② スプーンを食べ物に到達できるか
③ 食べ物をすくって、口もとに運べるか
④ 首を軽く曲げて飲み込めるか

 

 

ここで挙げた4つのポイントを意識しながら、患者さんの食事動作の動作分析を行ってみると、食事動作獲得のための目標や訓練が考えやすくなりますよ。ぜひ、参考にしてみてください。

 

関連記事:片麻痺者の座位ポジショニングで、食事動作を楽にする方法とは?

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