うつ病をきっかけに新たな生き方を模索する人のためのブログ

うつ病の減薬について、元医療人の僕が考える精神科医との相談の仕方

2019/02/03
 
この記事を書いている人 - WRITER -
たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
詳しいプロフィールはこちら

うつ病と診断されてから服薬してきた抗うつ薬や抗不安薬。長い間、同じ薬を処方されていると、「薬は、このままでいいのかなぁ?」と思えてきますよね。でも、精神科医に減薬の相談をしたくても、自分から薬に関する相談ってしづらいものです。

 

 

 

 

治療してくれる精神科医を崇拝している訳ではないんだけれど、日本人の国民性なのでしょうか?「医者の言うことは、黙って聞くべき」と、無意識で、思っているところがありません??

 

 

 

 

そもそも僕らは、小さい頃から、「お医者さま」とは言うけれど、不思議と「看護師さま」とは言わない。素人には、医業(医者がする仕事)が特殊な仕事に思えるから、患者と医者の間には上下関係ができてしまい、その見えない上下関係が、減薬に関する相談のしづらさに、繋がっているとも思うんですよね。

 

 

 

 

僕は、10年間、医療業界でリハビリの仕事(作業療法士)をしていました。「医療業界」と一言に言っても、色々な診療科があって、僕は、作業療法士の仕事を通し、内科医、整形外科医、神経内科医、脳神経外科医、リハビリ専門医など、たくさんの専門医たちと一緒に働いてきました。

 

 

 

また、作業療法士の資格をとるためには、病院での実習が必要になるんですけれど、時には精神科の病院で実習をしたり、学校を卒業してからも、自分自身がうつ病で治療されたりする中で、3人の精神科医にもお世話になってきました。

 

 

 

 

仕事でも、うつ病の患者としても、多くの医者と関わってきたので、おそらく、僕は、一般的なうつ病者よりも、医者に対する抵抗感が少ないように思うんです。「医者慣れ」とでも言いましょうか?

 

 

 

 

だから、現在、自分が通院している精神科医の治療に対する考え方や薬の相談に関しても、ラフに考えています。

 

 

僕の服薬状況は?と言うと、うつ病の診断を受けてから8ヶ月間、抗うつ薬(ミルナシプラン:夕食後1回)と抗不安薬(リボトリール:朝夕1回1錠)を使っています。

 

 

 

 

しかし、先日、精神科医と相談し、抗不安薬のセルフコントロールをしても良いことになりました(※セルフコントロールとかっこよく書きましたが、要するに、不安が強い時に、自己判断で飲んだり、飲まなかったりすることができるようになりました)。

 

 

 

 

何をきっかけにして、精神科医に、減薬の相談ができたのか?どういう切り口で、減薬の相談をしたのか?自分が精神科医に、減薬の相談をした時を振り返ってみると、3つの切り口があったことに気づいたんです。

 

 

 

 

うつ病の薬の処方内容については、主治医にどう相談すれば良いか、悩むと思うんですよね?

 

 

 

 

そこで、「医者慣れした元医療人」として、精神科医に減薬の相談をした時の3つの切り口について紹介します。参考にしてみてください。

 

※僕は、精神科の専門医ではありません。医療業界で働いていましたが、薬に関しては素人です。

※この記事に書いている内容は、精神科医を前にすると、「お医者さま」とかしこまってしまい、服薬の相談をできずに困ってしまった場合に、「こうしてみたら?」というアイディアです。うつ病の服薬治療に対し、減薬や断薬を推奨するための記事ではありません。


スポンサーリンク

1.うつ症状の軽減を減薬の切り口にする

うつ病と診断を受けた頃に比べると、服薬治療を続けてきた現在は、抑うつ的な気分や不安感などが、診断当初よりも軽減してきていますよね?うつ病の症状が軽減し、からだの回復を自覚した時には、精神科医に、薬の相談をするタイミングです。

 

 

 

 

「精神科医がいつも通り処方してくれているんだから、うつ病の症状が軽減してきても、薬の内容は変えない方がいいんじゃない?」と、思われるかもしれません。たしかに、病気の症状の変化に合わせて、薬の処方内容を考えて、変更することは、医者の仕事です。

 

 

 

 

しかし、そこは医者も人間。医者になるまでの経験や現場での診療経験を通して、色々な考え方を持った人がいることを知っていますか?

 

 

 

 

例えば、患者が症状の変化を訴えたら、すぐに薬を変える医者がいたり、症状を訴えても状態の経過をしばらく様子見する医者がいたりするものです。また、患者から聞かれる前に、医者として、症状や治療に関する考えを話してくれる医者もいれば、患者が聞かなければ、治療についての考えを話さない医者もいます。

 

 

 

 

僕は、医者が薬を処方する方法や治療の説明をする方法などに、クレームをつけたい訳ではありません。

 

 

 

 

ここで、僕が言いたいことは、自覚症状が軽減してきたら、薬の処方内容を変更する必要はないのか?精神科医に、気軽に相談してもいいんだよ!ということです。

 

 

 

 

特に精神科は、内科のように、血液検査の数値を頼りにもできないですし、脳神経外科のように、脳の画像(CTやMRI)から病状を判断することもできません。そう考えると、精神科医が、薬の処方内容を変更することに対して、慎重になるのも無理はないですし、精神科医も、うつ病者の自覚症状を手がかりに、薬の処方内容を考えているはず。

 

 

 

 

僕は、医療業界の中でも、リハビリの仕事をしていました。リハビリというと、治療者が、患者さんに必要と考える運動を指導するイメージが強いかもしれませんが、まずは患者さんの話を聞くところから治療が始まります。

 

 

 

 

患者さんの話を聞き、表情や態度、話し方、話の筋道などの様子を観察しながら、その日の練習メニューや運動の強さ、今後のリハビリ内容などについて検討していました。リハビリに関わらず、実は、治療者にとっては、患者が話しをする様子も、病状を知る手がかりになっているんです。

 

 

 

 

だから、うつ病の症状が軽減し、からだの回復を感じたら、精神科医に、自覚症状の変化を説明し、減薬の相談をしてみてください。

 

 

 

 

精神科医も、あなたが減薬の相談してくる様子を見ながら、「減薬はまだ早い。」、「お試しで、減薬してみても良さそうか?」、「この薬なら、減らしても良いかな。」と、薬の処方内容について、アドバイスをしてくれますよ。

 

2.生活環境の変化を減薬の切り口にする

僕は、抗不安薬(リボトリール)の減薬について、自分から、主治医に相談しました。精神科の主治医に、減薬を相談することにした理由は、リボトリールを処方された時と、現在の自分の生活環境が変化していたからです。

 

 

 

 

リボトリールって何なの?使っていないと、話のイメージが掴みにくいと思うので、簡単に、リボトリールの説明を載せておきますね。

※リボトリール錠:脳の興奮している状態をしずめ、てんかん発作(けいれん、意識消失など)を抑えます。 参考・引用:QLife

 

 

 

僕の場合は、うつ病の診断を受けた当時、会社(リハビリの専門病院)で働いていました。会社に行くと、仕事中は、同じ部署のスタッフ、他部署のスタッフ、上司、患者さん、患者さんの家族など、常に周囲を誰かに囲まれながら、仕事をしていたんです。

 

 

 

 

うつ病になった当時は、そんな他人からの視線や他人の言動をみると、自分の悪口を言われているような気分になったり、何か間違ったとんでもないことをしているような気分になったり。会社にいる時は、周囲の視線と言動に、不安や恐怖を感じていました。

 

 

 

 

周囲の視線や言動から、不安や恐怖を感じることが多いという状態を話すと、精神科医は、抗不安薬の中から、リボトリールを処方してくれました。精神科医が言うには、「リボトリールは、元々、抗けいれん薬に使われている薬だったけれども、近年では、抗不安作用があり、他人の目が気になってしまううつ病の不安症状には、よく効く」ようで、リボトリールを服薬することになったんです。

 

 

 

 

ただ、精神科を受診直後に、すぐに休職。復職はしたんですが、結局、上手く仕事ができずに会社を辞め、現在の僕は、フリーランスとして、自宅で主夫をしながら、webライターの仕事をするようになりました。

 

 

 

 

不思議なもので、会社を辞めてからの数ヶ月は、会社に行かなくてもいいにも関わらず、会社で感じていた不安感や恐怖感がフラッシュバックしてきて、不安で眠れない日が多かったんですよね。ようやく眠れて朝を迎えても、原因のよくわからない不安感に捕らわれていたので、会社を辞めてからも、リボトリールの服用を続けていました。

 

 

 

 

しかし、会社を辞めてから4ヶ月が経ち、最近になって気づいたことがあるんです。

 

 

 

 

あれ? そういえば…不安感が少ない…??

 

 

 

 

会社を辞めた直後は、生活している環境が変わっても、会社で感じていた不安と恐怖感が残っていました。しかし、在宅という環境で、生活する期間が長くなってくると、会社員当時に感じていた不安感はすっかりなくなっていたんです。仕事もパソコンで行っている関係で、当然、恐怖に感じられる他人の視線もなくなりました。

 

 

 

 

 

それで、僕は、うつ病の診断を受けた当時と、現在の生活している環境が変化したことによって、からだにかかっているストレスが変化している実感が湧き、生活環境の変化を切り口にして、主治医に減薬を相談したんですね。こんな感じ。

 

 

たぐ
先生、最近になって、不安な感じが少なくなってきたんですよぉ。
Dr.X
そうなんですかぁ?

 

たぐ
それで、相談なんですけれど…。今は、診断を受けた頃のように、会社にも行っていないですし、ストレスのかかり方も違うと思うんですよ?薬の内容ってどうなんでしょう…かね??
Dr.X
そうですね。抗うつ薬は、急には減らせません。ただ、リボトリールは、不安な時に飲む。不安が強い時は2錠まで増やしたり、不安がなければ飲まなかったり、自分でコントロールしてみてもいいですよ。どうします?

 

 

たぐ
じゃあ、とりあえず、しばらく夜の1錠は必ず飲むようにして、朝の1錠は調節してみます。眠れないことが、1番からだにこたえるので…笑
Dr.X
いいんじゃないですか。睡眠は大事ですから。

 

 

あなたの精神科医が、どのように減薬を判断するかは、相談してみないとわかりません。ただ、自分の生活環境が変化していたら、今まで受けていたストレスがなくなっていたり、それによって症状が軽減していたりすることは、十分に考えられますよね?

 

 

 

だから、生活環境が変化した時は、薬の処方内容について、相談してみる必要があると思うんです。

 

3.「医者の余地を作る」という切り口

うつ病の症状や生活環境が変化したからといって、患者側には、「先生!減薬を考えてもいいんじゃないでしょうか!?」と言えるだけの根拠が、自覚症状しかありませんから、今ひとつ、医者に相談する自信が持てないこともありますよね。

 

 

 

 

言い出しにくいことを伝えることは、いつだって避けたくなる作業です。特に、精神科医に対して、減薬という専門的な内容を言い出すことには、ちょっとした勇気が必要かもしれません。実は、医者に対して、相談しにくいことは、何も患者に限った話ではないんですよ?

 

 

 

 

病院で働いていた時は、医者の性格によっては、自分の同僚と意見を確認し合ってからでないと、ちょっとしたことさえ、勇気を持たなければ相談に行けない医者もいました。もちろん、すごく忙しいのに、親切丁寧に相談にのってくれ、人柄の良いお医者さんも、たくさんいますからね。笑

 

 

 

 

減薬の相談をする3つ目の切り口では、相談を持ちかける時のコツを1つ紹介します。それは、「医者の余地を作る」という方法です。

 

 

 

 

医療業界で働いていると、専門的な知識と経験が増えていくので、いつの間にか、「自分にわからないことが、患者にわかる訳がない」と、傲慢な思考に陥ってしまう時があるもんなんです。患者から質問されたことには、的確に答えられないと、信頼を失うようで、治療者も怖くなるんでしょうかね。少なくとも、僕は、患者さんの信頼を失うことに、恐怖を感じていました。

 

 

 

 

だから、患者さんから、唐突に「治療内容を変えて欲しい!!」と言われると、「イラッ」としてしまったり、自分の知識で、患者さんを論破しようとしたりすることも多かったです(全く、お恥ずかしい…笑)

 

 

 

 

精神科の場合には、治療者が、単に「イラッ」とするだけならいいんですが、長く付き合っていく患者と治療者の関係になりますから、無駄に摩擦を起こしても、お互いの信頼関係を失うだけで、得られるものは少ないと思います。

 

 

 

 

精神科の専門医と言っても、目に見えない患者の自覚症状を手がかりに治療をしているんだから、わからないことがあって当たり前。「医者だからといって完璧ではないよね?」、そういった「医者の余地を作る」と、信頼関係を崩さずに、減薬の相談を持ちかけやすいです。

 

 

 

 

それじゃあ、具体的に、どうやって僕が「医者の余地」を作ったのかというと、次のように、相談を持ちかけてみました。

 

 

 

たぐ
先生…こういうの(減薬)は……やってみないとわからないもんですよね?(間をとると、控えめなイメージが出る)
Dr.X
そうなんです。試してみないと、わからない。そういうことですね。

 

 

 

元々、物腰のやわらかい主治医なので、そもそも、相談しやすいんですけれど、「先生だって、やってみないとわからないことがあって当然だよね?」といった具合に、完璧な医者を求めないような表現をすると、お互いに腹を割って、薬の相談をしやすかったですよ。

 

うつ病患者として、精神科医との関係は「対等でありたい」

僕には、うつ病患者が、「生涯、薬を使って生活していく!」と考えていようが、「絶対、断薬する!」と考えていようが、そんなことはどうでもいいんです。抗うつ薬や抗不安薬と、どう付き合っていくかは、個人の問題だと思うからです。

 

 

 

 

ただ、僕は、うつ病の患者として、精神科医とは、対等の関係でいたいと考えています。

 

 

 

 

処方される薬のことは、専門的すぎて、素人にはわかりません。しかし、精神科医から、薬の説明を受けたり、上手く相談できたりすれば、今の自分に必要な治療方法については、「自分で選ぶこと」ができますよね?

 

 

 

医療は、専門的な難しい分野ですが、治療の選択権と決定権は、患者が持っていた方がいいです。

 

 

 

 

患者が納得した形で治療が進んでいかないと、徐々に医者に不信感を持ったり、治療の必要性を感じなくなったりするものです。自己判断による減薬がしたくなるのは、医者の治療に疑問を感じ、治療の必要性を感じなくなってくるからではないでしょうかね。

 

 

 

 

考えてもみてください。「チーズバーガーが食べたい」と考えていたのに、「テリヤキバーガーを食べろ」と強要されたら、こんな店2度とくるか?!と思いますでしょ?

 

 

 

 

治療も、食べ物と一緒で、医者にやってほしいと思うことを伝え、方法を選んで、決定するのは、患者のあなたがしていいんですよ。

 

まとめ

この記事では、精神科医に、うつ病の薬の処方内容について、相談のしづらさを感じている場合に、相談がしやすくなる切り口を3つ紹介しました。

 

 

1.うつ症状の軽減を減薬の切り口にする

 

2.生活環境の変化を減薬の切り口にする

 

3.「医者の余地を作る」という切り口

 

 

精神科医に、薬の相談をする時には、参考にしてみてくださいね。

この記事を書いている人 - WRITER -
たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
詳しいプロフィールはこちら

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright© 僕の人生にうつがきた , 2018 All Rights Reserved.