頑張りたいのに頑張れない原因とは?「もう頑張れない」時にできるたったひとつの対処法
「頑張りたいのに、どうしても頑張れない」
気力をふり絞っても、心やからだがついてこないこともありますよね。限界を超えると、誰でも頑張れなくなるものです。
ところが、そんな頑張れない自分に嫌悪感を抱いてしまうということも。頑張れない状態を、「甘え」や「怠慢」に思っている人も多いはず。
ここでは、頑張りたいのに頑張れない原因を説明しながら、頑張れない状態が楽になる対処法について紹介します。
頑張りたいのに頑張れない原因
頑張りたいのに頑張れない原因は、「心のエネルギー」がなくなっているからです。筋力や体力と同じように、心にもエネルギーがあって、不足してしまうと「もう頑張れない」状態になります。
「心のエネルギー」と聞いて、スピリチュアルな精神世界の話に思えた人もいるでしょう。ですが、実際に心が疲弊した時には、からだの働きを調節する色々な脳内物質の働きが悪くなっていることも知られています(参考 樺沢 紫苑(2016):脳を最適化すれば能力は2倍になる.文響社)。
例えば、仕事を頑張りすぎた結果、モチベーションを維持するためのドーパミンという脳内物質が不足すると、「どうしても仕事が頑張れない」という状態になりがちです。
要するに、頑張りたいのに頑張れないのは、現状に甘えたり怠けたりしているのではなく、からだの中のエネルギーが不足していることが原因です。
「もう頑張れない」時に陥りがちな思考
頑張りたいのに頑張れない状態がつらく感じるのは、次のような思考に陥っているからではないでしょうか?
期待に応えなければならない
まじめな性格であったり、責任感の強いタイプだったりすると、疲れている時にも、まわりの人の期待に応えようと、さらに頑張ろうとする傾向があります。
ところが、まわりの人の期待は、元気な時には物事のモチベーションを維持するエネルギーになりますが、「心のエネルギー」がない時にはプレッシャーにしかなりません。
そのため、気力を振りしぼっても期待に応えることができないと、何もできない自分がみじめに思えたり、ダメな人間に思えたりして、強いストレスを感じるのです。
やるべきことがたくさんある
また、がんばり屋の人ほど、たくさんの責任を自分ひとりで抱え込みがちです。まわりの人に相談や依頼することが苦手でもあるので、仕事やプライベートでやるべきことが増えては、精神的なプレッシャーを感じることも多くなります。
誰でも、やるべきことがたくさんあると、頭のなかはゴチャゴチャするもの。「何を」「どれから」「どのくらい」「どのように」やって良いかわからなくなると、余計にプレッシャーがかかって、ストレスを強く感じますよね。
以上のような状態は、心理学では「ねばならない」「べき」思考とも呼ばれ、気持ちが疲れていたり、落ち込んだりしている時に陥りやすい思考です。「ねばならない」「べき」思考に陥ると、責任やプレッシャーに押しつぶされるような感じがして、不安な気持ちになるでしょう。
しかしながら、こういった「ねばならない」「べき」思考は、自分の頭のなかにだけある偏った思考です。「心配事の9割は起こらない」と言われるように、実際には、まわりの人の期待に応える必要がなかったり、思ったよりも自分のやるべきことが少なかったりすることもよくあります。
肝心なことは、「心のエネルギー」がなくなっている時には、頭のなかにある不安や悩みが勝手に増幅していきやすいことも知っておくことです。
頑張れない時の対処法
頑張りたいのに頑張れない時には、「心の休息」が必要です。ゆっくりと心身をリフレッシュすると、心のエネルギーを充足することができ、頑張れる状態に戻ることができます。
では、「心の休息」をするにはどのようにすれば良いかというと、もっとも良い方法は、自分が好きなことを好きなようにすることです。というのも、自由気ままな時間を過ごすと、疲れた頭が休まったり、からだのなかのストレスホルモンが減ったりして、気持ちを前向きにすることができるからです。
ここで言う「心の休息」とは、からだを休ませることと違って、必ずしも安静にしていることだけではありません。人によっては、カフェでお茶をしたり、外でアクティブにスポーツをしたりすることが、休息になる場合もあるでしょう。
ポイントは、心身がリフレッシュして、気持ちが楽になる時間の過ごし方をすることです。
頑張りたいのに頑張れないのは、心が休息を必要としているサインです。放っておくと、本格的に精神的な病気へとつながってしまうことにもなりかねません。
そうなる前に、時にはゆっくりと好きなことをしながら、自由気ままな時間のなかで、「心の休息」をしてみてはいかがでしょうか?
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