うつ病の療養を続けながらフリーランスとして働く!兼業主夫ライターの生活を紹介
「フリーランスって、どうなんだろう?」
うつ病になると、会社で働くことがきつく感じられますよね。
からだを壊して休職や退職をすると、サラリーマン以外の生き方も考えはじめるものです。
僕はうつ病で会社を退職してから、フリーランスとして在宅で働くようになりました。
現在は、自宅で主夫をしながら、webライターの仕事を中心に行っています。
一般的には、「兼業主夫」と言われるような生き方です。
僕の場合、在宅ワークをしようと思ったきっかけは、会社のリズムや人間関係に合わせて働くことが難しくなったからでした。
とは言っても、最初は在宅で仕事をしたり、主夫をしたりしている人が周りにはいなかったので、誰にも相談できずに心細い思いをしていたんです。
そこで、この記事では、フリーランスになった理由やうつ病を抱えながら兼業主夫をしてみた経験について紹介します。
病気の療養をしながら働くひとつの生き方として、あなたの参考になれば幸いです。
フリーランスとして働こうと考えたきっかけ
僕は、次の2つのことを理由にフリーランスの働き方を選びました。
・ 会社のリズムで働くことが苦痛だった
・ 職場の人間関係に合わせながら仕事ができなかった
僕は、うつ病で休職をしてから一度は復職をしたのですが、1ヶ月も経たないうちに退職をしたんです。
復職をしてからというものの、疲労や不安を感じた時に他人から陰口を言われたり、自分が何か悪いことをしたりしているような気持ちになることが多くって。
そういったストレスから、不眠や強い不安などをくり返すようになったんです。
「いまの自分には、自分のリズムで働ける仕事。人間関係のストレスが少ない環境の方が良いのかな?」、復職には1ヶ月で失敗をしましたが、復職を通して、自分の働き方についてそんな風に考えるようになりました。
もちろん、僕は「うつ病になったら会社では働けない」などという風には全く考えていません。
むしろ約10年間サラリーマンをしていたので、サラリーマンの働き方や仕事のリズムで働いた方が楽に感じる時も多いです。
肝心なことは、うつ病になった「いまの自分のからだ」に、どういった働き方が合っているかを考えることです。
フリーランスの仕事内容
さて、フリーランスと一言にいっても、その仕事内容には色々ありました。例えば…
その中でも、僕は、主にwebライターとして働いています。
もともとブログを書いたり、会社で資料作りを行う機会が多くあったりしたので、自分にも文章を書く仕事ならできそうに思えたからです。
フリーランスの仕事について考えた時には、「どういう仕事をすれば良いのか?」考えることが多いかもしれません。
ですが、実際に働いてみると、うつ病を抱えながら働く時には、仕事内容よりも自分の働き方のほうがずっと重要であることに気づきました。
というのも、仕事を抱え込みすぎたり、受注しすぎたりすると体調を崩しやすいですし、体調が安定してさえいれば、未経験の仕事でもクライアントに満足してもらえるくらいの働きができたからです。
そういった経験から、フリーランスとして働く時には自分にもできそうな仕事を選んで、まずは仕事内容や仕事量、収入などは気にせずに、療養を優先しながら働ければ良いと僕は考えています。
兼業主夫として在宅で働いて感じたメリット、デメリット
うつ病を抱えながら兼業主夫をしようとなると、「病気」、「主夫(主婦業)」、「在宅ワーク」の3つの負担がかかってきます。
兼業主夫のフリーランスには、復職とは違うさまざまなメリットやデメリットがありました。
メリットやデメリットがわかると、療養しながら在宅で働くイメージもしやすいと思うので、次はそれらについて紹介します。
メリット
・体調の悪い時に、すぐに休める
・休むための連絡をする必要がない
・休むこと、休んだことで、お客さんやスタッフに気を遣わなくていい
・体調の悪い時に、仕事や人間関係によるさらならストレスがかかりにくい
・うつ状態になっても、休職や退職の手続きをしなくていい
・子どもや家族と過ごす時間が長くなる
・仕事以外にも、家事・育児・趣味などに生きがいを感じやすい
デメリット
・いつでもどこでも仕事ができるから、仕事のon/offの切りかえが難しい
・自宅にいる時間が長いので、家事や育児の負担が大きくなりやすい
・会社のような福利厚生(例:傷病手当など)が全くない
・周りのサラリーマンと比べて、兼業主夫という自分の生き方が否定的に思えることもある
収入はどうなのか?
僕は、フリーランスとして働きはじめてから約1年が経った頃に、ようやく自分の収入だけで1ヶ月の住宅ローンを支払えるくらいになってきました。
これが早いか、遅いのかは人によるでしょうが、収入に関しては長い目で見た方がいいと思っています。
というのも、僕の場合は、自宅で働くようになってからも、
・体調を崩しやすかった
・いつ体調を崩すかわからなかった
・集中力や記憶力などが低くなり、仕事の効率が落ちていた
・体調によっては、仕事をキャンセルする場合も多かった
・体調によっては、仕事をまとまって受注できなかった
こういった傾向があったので、体調が安定したり、仕事のリズムができたりするまで収入が伸びにくかったんです。
1年間、のんびりコツコツと働いてきたことで、少しずつ仕事が増えてきた実感があります。
最近では、体調が良くなってきてこなせる仕事量も増えてきたので、毎月、多くはないですが収入も増えている状況です。
だから、個人的には、うつ病が回復していない状態で働く時には、最初は収入のことは考えずに、いかに休みながら働くかを考えたほうがいいと思っています。
主夫としての生き方って、どうなの?
長いことサラリーマンをしてきた人からすると、自分が主夫をしながら働くイメージはつかないでしょう。
実際に兼業主夫をしてみると、会社から帰宅してからちょっと家事や育児を行う以前の生活とは、ずいぶんと様子が違いました。
2017年に総務省統計局が調査した「就業構造基本調査の結果」によると、主夫(兼業主夫、専業主夫)をしている男性は約1割でした。
まだまだ、「男性は会社でバリバリ仕事をする」といった社会の雰囲気もありますし、そうやって育てられてきた価値観が僕らにもありますよね。
だから、自宅で療養しながら主夫フリーランスをはじめると、最初は自分の立場を受けいれがたい部分があるかもしれません。
・ 近所の人からは、なぜいつも家にいるのか不思議に思われる
・ 自分の子どもに、「パパは会社に行かないの?」と疑問を持たれる
・ 街を歩くサラリーマンをみては、自分の生き方がダメなように思うことがある
など。
ただ、こういった問題は、主夫フリーランスの生活に慣れてくると少なくなってくるでしょう。
僕の場合も、兼業主夫をはじめてから1年が経ち、体調が良くなったり、仕事が軌道に乗った実感が湧いてきたりしてからは、自分の生き方にも自信が持てるようになって、いまは世間体がまったく気にならなくなりました。
簡単に決められないことが多いでしょうけれど、色々な生き方があっていいと思います。
「サラリーマンは難しいけれど、こういった生活ならできるかもしれない。」といったように、これからの自分の生活に、少しでも可能性をイメージできるような記事として受け取ってもらえたら嬉しいです。