やる気が起きないうつ状態の時に、行動に移しやすい目標の考え方
やりたい事があるけれど、やる気が起きない。
急性期のうつ状態では、全くやる気が起きないけれど、回復してくると「やりたい」事があるのに、行動できるほどのやる気が起きない時が多くなりますよね。
やりたい事があるはずなのに、気力が湧かずにやりたい行動ができないと、さらに気力が落ちていく…。
「自分はダメダメだぁ…」
やりたい ⇒ やる気が起きない ⇒ できない ⇒ 気力がさらに落ちるという悪循環になっていくと思います。
やりたい事があるのに、やる気が起きないうつ状態の時には、目標をできるだけ小さく立てる事が重要です。
カレーを作るのに、カレーを作ろうとしてはいけない。
ニンジンを切る
じゃがいもの皮をむく
玉ねぎきる
肉を切る立てた目標が低いほど、
行動は起こしやすい。— うつ病療法士たぐ (@tagweblog) 2018年5月24日
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目次
やる気が起きない理由は、自分の期待値を高めすぎている
やりたい事があるのにやる気が起きない時、やりたい活動を完璧にやりきろうと、自分への期待値を高め過ぎてはいませんか?
自分「こんな事、できる訳がない」
他人「そんなに、求めていない」
あなたが思っているほど、周りは期待していない。
もっと言えば、周りはあなたに興味がない。
信頼し合っていても、期待はされていないものだと思う。
— うつ病療法士たぐ (@tagweblog) 2018年5月24日
「やる気が起きない」は、「自分が思ったように、やりたい行動をやりきれる気がしない状態」と言い換えられるかもしれません。
もちろん、本当にやる気が起きなくて仕方がない時もあると思います。
でも、いかがでしょう?
「きれいにやらなきゃ。」
「きっちりやらなきゃ。」
「ちゃんとやらなきゃ。」
「自分が納得する」だけでなく、「誰もが納得する」完成度まで、やりたい行動の結果が出るように、自分で自分への期待値を高めてはいませんか?
僕の経験上、うつ病になる人は、自分が普通もしくは当たり前に思っているくらいのパフォーマンスでやっただけで、周りから、「すごいね!?」と言われる結果が出せるように思うんです。
元々、真面目に、きっちりした性格をしていると思うので、かなり適当にやるくらいが、一般の人の「普通」のレベルに感じてもらえる事が多いですよ。
他人の目を気にする必要はありませんが、自分で自分への期待値を高めすぎると、やりたい活動をやりきる自信が持てず、結局やれないという結果になりやすいです。
自分の行動の結果に対する期待値をもっと下げましょう。
やる気が起きない時、行動に移すポイントは小さく目標を立てる事
目標を下げるには、2つの目安があると思う。
① やれそうかな?
② やってみようかな?
この気持ちになるまで目標を下げられたら、体が動いてくれる。
— うつ病療法士たぐ (@tagweblog) 2018年5月24日
僕は、うつ病が回復してきて、自宅の中で家事ができるようになってきた時、妻が取り込んだ洗濯物をどうしてもたたむ気が起きない時がありました。
家族3人分の洗濯物をたたむには、やる気、根気、集中力、体力…色々な条件が揃わないと、難しい活動のひとつですよね?
健常者の時でさえ、めんどうに感じるし。
家族3人分の洗濯物をたたむ活動が、あまりにもめんどうに感じていたので、目標をできるだけ小さくしてみる事にしたんです。
レベルS:家族3人分の洗濯物をたたむ
レベルA:自分の洗濯物だけたたむ
レベルB:自分の下着だけたたむ
レベルC:自分の下着を1枚だけたたむ
家族3人分の洗濯物をたたむ事は、とても重労働に感じましたが、せめて自分の下着を1枚だけたたむ事を目標にしたら、やる気がなかった体を動かして、下着をたたむ行動に移せたんです。
1度、体を動かせてしまえば、いい循環が生まれます。
自分の下着を1枚たたむと、もう1枚たたみたくなり、終わってみると全ての洗濯物をたたむ事ができていました。
あなたにもありませんか?
めんどうに感じていた事が、やり始めたらスラスラ終わらせる事ができた経験が。
自分が ① やれそうかな? ② やってみようかな? と思えるレベルまで目標を小さくすると、行動に移せるだけのやる気が起きやすいですし、体が動いてしまえば、動く事で気力が湧いてきて、結果的にやりたい活動につながります。
目標が達成できたら、些細な結果も自分のもの。自分を褒める事が大事
やる気が起きなかったけれど、やってみて「できた」事自体は、とても大事なことなんです。
動くきっかけになる低い目標は、大事。
でも、もっと大事なことは、目標を達成した後だ。
どんなに些細な事でも、自分がやった事実をほめてあげる。
例えば、「今日はゴミを出せた」
— うつ病療法士たぐ (@tagweblog) 2018年5月24日
(誰でもできるじゃん、このくらいの事)
でも、やってくれたのは、あなたでしょ?
誰でもできたとしても、やったのは自分だという事実をないものにしてはならない。
— うつ病療法士たぐ (@tagweblog) 2018年5月24日
うつ病になりやすい傾向の人は、考え方に特徴があると言われています。
● 自分のできた事は、当たり前と思って軽く流す
● 自分ができなかった事は、ひどく落ち込み、ひきづる
成功した体験がたまっていかない一方で、失敗した体験はたまっていき、ストレスがすごくかかりやすいんです。
だから、自分で当たり前にやったとは思わずに、「今日は、自分でやれたんだ。」と、自分で自分を褒めてあげて欲しいんです。
関連記事:認知の歪みの例が理解できると、ストレスを上手に受け流せる
まとめ
やりたい事があるのに、やる気が起きない時の考え方をまとめます。
① 自分の期待値を高めすぎない
② できるだけ目標を小さく立てる
③ 些細な結果も、自分で自分を褒める
カレーを作るのに、ぜひともカレーを作ろうとする事はやめてくださいね。
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