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「働きたいのに働けない」うつ病で離職した当時の葛藤と働きはじめるまで

 
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たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
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うつ病で離職すると仕事復帰が大変です。生活費を稼がなければいけないとわかってはいても、どうしても仕事を頑張る気持ちにはなれません。

 

僕の場合は、うつ病で離職して仕事復帰できるまでに約2年がかかりました。働く意欲が回復してきてもやる気・集中力が続かなかったり、倦怠感が強かったりすると“普通に”仕事をするのも難しいものです。「働きたいのに働けない」、そのような葛藤を感じることも多いはず。

 

そこで今回は、うつ病当事者として離職した当時の葛藤をお伝えしましょう。

うつ病で離職した当時の葛藤

うつ病で離職した時に、どのような気持ちになるのかは人それぞれです。例えば莫大な貯金があったり、生活費を援助してくれる親族がいたりする方のなかには精神的に余裕のある人もいるでしょう。

 

それに比べて僕はというと、ごく普通のサラリーマン。生活費を援助してくれる親族もいなかったので、離職してからもできるだけ早く仕事復帰する必要がありました。

 

・生活費を稼がなければいけない…
・貯金がなくなっていく…
・家族からの暗黙のプレッシャー

 

このような経済的・精神的に切迫した状況であったため、離職してからも長くは休んでいられませんでした。ただ、そうは言っても離職をきっかけに病気が治るわけではありません。ですから、離職してからしばらくは「働きたいのに働けない」葛藤を感じていたのです。

 

体調が安定しないから働けない

葛藤のひとつは、うつ病で体調が安定しなかったから働けなかったこと。離職した当時は8時間はもちろん、日によっては1時間もやる気・集中力がもたなかったので、働きたい気持ちがあっても働くことができなかったのです。それと体調が良くなったり悪くなったりを繰り返していたので、仕事復帰するタイミングにも悩みました。

 

このような場合、うつ病の専門家であれば「仕事復帰は焦らず慎重に!」といったアドバイスをするでしょう。しかしながら、当事者としては療養中にもお金がかかります。“いつまでも無収入で療養しているわけにはいかない”というのが当事者の本音ではないでしょうか?

 

「働きたいのに…」

 

自分の気持ちとは裏腹に、仕事ができるまでに回復しない状態がもどかしく感じられたものです。

 

治療を続けながら働ける先が見つからない

もうひとつは、うつ病の治療を続けながら働ける先が見つからなかったこと。「仕事をする」となれば会社で労働時間や休日数が決められています。言い換えるとまとまった時間働けない人、仕事を休みがちの人には就職先がないのです。

 

平成29年3月に東京都産業労働局が全国3000箇所の事業所、従業員2000人を対象におこなった「労働時間管理に関する実態調査」によると、ほとんどの企業の規定労働時間は7~8時間でした。

・8時間:40.8%
・7.5時間超~8時間未満:20.0%
・7.5時間:17.4%
・7時間~7.5時間未満:14.0%
・8時間超:4.3%
・7時間未満:1.0%

(引用:東京都産業労働局 労働時間管理に関する実態調査(平成29年3月)

 

正社員として働くことを考えると、どの会社に就職しても長い労働時間に耐えるのが必須条件です。一方で会社で働かずに個人で起業すれば良いかというと、そんなに単純な話ではありませんでした。

 

実は、僕の場合はうつ病で離職をしてから個人で仕事をはじめたのですが、会社と同じように仕事や収入を得るためにはまとまった時間働くことができる力が必要だったのです。なぜなら、こちらの体調を考慮して取り組みやすい仕事だけを発注してくれるクライアントなんていなかったからです。

 

つまり、働き方に関わらず労働力を十分に発揮して休まず仕事ができること。それができないうちは、うつ病の治療を続けながら働ける先がないのです。

 

無収入の貧困感が気持ちを焦らせる

当然、仕事をせずに療養を続けていれば無収入です。病気を患い、貯金を削りながら生活していく時の貧困感は生きる気力が失われるくらい耐えがたいものがありますよね。

 

病気の症状に加えて、生活の貧困感から精神的に追いつめられるのもうつ病の厄介なところです。

 

働きはじめるまで

それでは、どのように仕事を再開することができなのか?ここからは、離職後に仕事復帰した流れを紹介します。うつ病当事者が仕事を再開した過程を知ることができると、仕事復帰の参考にもしやすいでしょう。

 

自宅でwebライターの仕事をはじめた

僕は、うつ病で離職してから約2年後に自宅でwebライターの仕事をはじめました。なぜwebライターなのか疑問に思われるかもしれませんが、理由は主に2つあります。

 

① 文章を書いた経験があった

② 体調の良い時間帯に仕事ができる

 

webライターは、クライアントから仕事の発注を受けると自分の好きな時間や場所を選んで働けることが特徴です。

 

僕の場合、仕事復帰した直後は、日によってやる気や集中力が2時間ほどしか持たなかったので、「自由に休める仕事」がとても取り組みやすく感じられました。自宅であればリビングのソファで体を横にできますし、体調の悪い時間帯にはよくYouTubeで気晴らしをしていたものです。

 

「まずは働ければいい」

ただし、会社員がテレワークをするのとは違って個人が自宅で働く場合には完全出来高制になります。つまり、仕事の数をこなさなければ何時間パソコンの前に座っていたところで1円も稼げないのです。そこで重要になったのが「まずは働ければいい」という考え方です。

 

うつ病で離職すると、当事者は無意識に「発症前のように働くこと」を目標にしがちです。もちろん、誰もが元通り働けるようになりたいと思うのは当たり前のことですが、精神的な病気は一朝一夕で良くなるものではないでしょう。精神科医の坪井 康次医師も、著書のなかで社会復帰のタイミングを次のように説明しています。

3ヵ月休職した人の場合、完全にもとに戻るのは、やはり同じくらいの時間がかかります。少しずつ仕事をもとのペースに戻していったとしても、なかなか完全には戻らないものです。あせらずに、ゆっくり仕事に慣れていくことが大切です。

(引用 坪井 康次(2017):患者のための最新医学 うつ病.高橋書店

 

僕の場合も仕事を再開しはじめてから納期を守れなかったり、ノルマをこなせなかったりしたことがあったのですが、仕事を抱え込むことで睡眠や休養がとれずにうつ状態がぶり返すことがありました。このように「発症前のように働くこと」を目標にして頑張りすぎると、仕事復帰を焦る気持ちが強まって体調を崩すだけです。

 

まずは仕事量や収入面よりも「働くこと」に重点を置いてみる

 

そうすると、自分のペースを保ちながら焦らず仕事復帰していきやすいのではないでしょうか。

関連記事:回復をあきらめない!うつ病の療養でもっとも大事だと思ったこと

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