うつ病で人が怖いと思っていた僕が、他人と話せるようになった考え方
「仕事をしていかなきゃいけないのに、人が怖い」
うつ病になると、人と関わることが恐く感じますよね。これから仕事をしたり、外出したりしていきたいと思っていても、人と関わる恐怖心が強いと、行動する勇気が出ません。
僕は、うつ病になってから、人と関わることが恐く感じていました。コンビニの店員から、仕事をする相手まで。誰かと関わる時には「何か指摘されたらどうしよう」、「自分が否定されるようで怖い…」、そんなことばかりを考えていました。
人が怖いと、社会生活でできることが、本当に少なくなるんですよね。仕事なんて、とてもではないけれど始める勇気が出ません。
そこで、うつ病になって人が怖いと思っていた僕でも、他人と話せるようになった考え方を紹介します。
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うつ病になると、「人が怖い」と思えてしまう?
僕は、うつ病になってから、「人が怖い」と思うようになりました。うつ病が回復してきて、散歩や買い物で人と関わるようになると、自分が人との関わりに恐怖を感じていることを気づきました。
例えば、コンビニで店員にお金を払うことが怖い、道を歩いている時にすれ違う人の視線が気になる、仕事相手の反応や返信が怖くてメールが送れないなど。うつ病になってからは、「人と関わること」、「人の視線を感じること」、「人の反応をみること」を、極端に怖がるようになっていました。
そこで、自分の中で考えるようになったんです。
うつ病になってからのエピソードを振り返ってみると、「人が怖い」と思う原因について心あたりが見つかりました。それは、うつ病になってからの僕に、対人関係で失敗をしてきた経験が多く残っていたこと。
・職場の同僚に、仕事の失敗を指摘された
・仕事の失敗で、お客さんに怒られた
・うつ病の状態を、上司にうまく説明できなかった
・上司や同僚に、うつ病の自分が受けいれてもらえないように感じた
・うつ病で退職して、職場に迷惑をかけた など
こういった人との関わりの中で失敗を多く経験してきたから、人と関わる自信を失ったり、人と関わることを怖いと感じたりするようになったんだと思います(もちろん、うつ病の症状で、色々なことが不安に感じられていたのかもしれませんが)。
うつ病になってからは、人が怖く、ちょっとした他人の言動で気持ちが落ちこんでいた状態。だから、僕は、仕事を再開するには「人を怖がらない考え方」に変えていく必要を感じました。
人と話せるようになった考え方
僕は、うつ病で「人が怖い」と思うようになってから、次のように考えるようになりました。考え方が変わってきてからは、人と関わることが怖くなくなってきたり、何かあっても気持ちが落ち込まなくなったりするようになりました。
【人と話をする時に、気分を落ち込ませない考え方】
・自分と他人は、考え方が違う
・わかりあえないことも、ある
・他人の反応に、期待しない
・他人の感情は、操作できない
・褒められたら、素直に喜ぶ
・批判は、考え方の1つに過ぎない
・自分を大きく見せようとしない
・自分は、自分でいい— うつ病ブロガー たぐ (@tagweblog) 2019年1月22日
■ 自分と他人は、考え方が違う / わかりあえないことも、ある / 批判は、考え方の1つに過ぎない
人と関わる時に何が怖いかと言えば、相手と意見が対立したり、批判されたりすることではないでしょうか?できれば誰からも好かれたいですし、誰かに嫌われるのは怖いですもんね。僕も、「誰からも好かれたいし、嫌われたくない」と思っていたので、うつ病になってからも、人の対立や批判を怖がっていたんだと思います。
ところが、この対立や批判を怖がる考え方は、「あるもの」を使ってから変えることができました。それは、「ツイッター」です。
「ツイッター」で色々なことをつぶやいているうちに、「誰からも好かれたい、嫌われたくない」という考え方には、無理があることに気づいたんです。例えば、コチラのツイート。「いいねの数」を見てください。
うつ病が回復してきた患者の傾向。
精神科の通院が、めんどうに感じる
精神科の通院より、他の予定を優先する
医者に、話すことのない日がある
薬を服用したか、忘れる僕は、こうして、徐々に通院をやめて、うつ病を再発した過去がある。
回復してきても、治ったわけではない。油断禁物。
— うつ病ブロガー たぐ (@tagweblog) 2019年1月28日
このツイートは、90回以上のリツイート、500個以上のいいねをつけてもらったもので、自分の発言が多くの人に共感されたと思っていました。ただ、多くの共感がある一方で、こんなメッセージももらいました。
ツイッターをしていると、自分が良かれと思った発言にも、批判をしてくる人がいると知りました。これは、ネットやツイッターだろうと、リアルであろうと同じことが言えると思います。自分と他人とは違った考え方をしているので、ある人から共感が得られることもあれば批判されることもあるんです。
自分と他人とは違う考えをしていて、わかりあえない場合もあることを知っていると、人と関わる恐怖が少なくなってきました。
■ 他人の反応に、期待しない / 他人の感情は、操作できない
他人の顔色は、気にしたところで変えられません。自分で変えることができるのは、自分の言動だけです。僕が、このような考え方をするようになったのは、ブログをやるようになってからです。
ブログには、自分が書いた記事がどのくらいの人に、どのくらいの時間読まれているかを知る機能があります。自分が書いた記事ですから、やはり多くの人に読んでもらいたい。特に「この記事はよく書けた!」と自分で思った時には、読者の反応が気になりものなんです。
ところがブログを書いていると、不思議なことが起こりました。それは、自分が良く書けたと思った記事よりも、上手く書けなかったと思っている記事の方が、多くの人に長い時間読まれていたんです。
つまり、自分が良かれと思ってとった言動だからといって、他人が良い反応をするとは限らないのです。結局は、他人が何に良い反応をして、何に悪い反応をするかは他人が決めることなんです。
■ 褒められたら、素直に喜ぶ
他人と話せるようになるには、褒められた時に素直に喜ぶことも重要です。褒められた時に喜ばずに叱られた時に落ち込んでいれば、気持ちが落ちこんだり、人と関わったりすることが嫌になります。
僕は、うつ病になってから認知行動療法(心理療法のひとつ)を勉強しました。認知行動療法を勉強している中で、気持ちが落ち込む時には、物事をかたよった方向に考えやすい傾向があることを知りました。例えば、仕事をしていた頃に、次のようなことはありませんでしたか?
他人から褒められた時は、素直に喜ぶこと。批判や否定をされた時には、「そういう考え方をする人もいる」と考えてみると、仕事で人とかかる恐怖心が少なくなると思いますよ。
■ 自分を大きく見せようとしない / 自分は、自分でいい
最後は、自分を大きく見せようとせず、ありのままの自分でいるということです。
僕は、現在webライターの仕事をしているのですが、以前は、病院に勤務していました。作業療法士という国家資格を持ったリハビリの専門職です。病院(会社)で働いていた頃の僕は、プライドのかたまりでした。僕のプライドは、国家資格、役職の経験、キャリアなど、仕事を通して積み重ねてきたものによって作られていたような気がします。
しかし、うつ病で退職し、webライター(フリーランス)として働いてみると、今までプライドに感じていた資格、役職の経験、キャリアなどは、ほとんど役に立たなかったんです。わかりやすい例では、webライターとして住宅や家事関連のウェブサイトの記事を書くのに、リハビリの国家資格なんていらなかったんです。
逆に、サラリーマンでもフリーランスでも役に立ったことは、その場で出会った人に自分の考えを伝えること、自分が思ったように誠意をみせることです。せいぜい、そんなものでした。だから、人と関わる時には、変に大きく見せようとせずに、プライドを捨てたありのままの自分で接した方が、楽な気持ちで人と関われると思います。
まとめ
うつ病で人が怖いと思った時に、自分が他人と話せるようになった考え方を紹介しました。まとめると、
① 自分と他人は、考え方が違う / わかりあえないことも、ある / 批判は、考え方の1つに過ぎない
② 他人の反応に、期待しない / 他人の感情は、操作できない
③ 褒められたら、素直に喜ぶ
④ 自分を大きく見せようとしない / 自分は、自分でいい
これから仕事をしていく時には、必ず人と関わっていく必要があります。人との関わりが怖いと思った時に、参考にしてみてください。