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うつからの脱出!「プチ認知療法」のススメ

2019/10/08
 
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たぐ
webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
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うつ病の治療の一環として自分で認知療法をおこなってみても、内容が難しく心が折れることがありますよね。

 

僕はツイッターでうつ病の体験について情報発信をしているのですが、タイムラインを見ていると「認知療法は難しくてできない」というツイートを時々見かけます。

 

難しそうな認知療法をもっと気軽に取り組みたい。今回紹介する本は、認知療法の考え方や方法を日常生活で実践するためにうってつけの本です。

うつからの脱出とは?

この本は認知療法の考え方やトレーニング方法、実践する時のコツなどを紹介している実用書です。筆者はメンタル・レスキュー協会の理事長である下園 壮太(しもぞの そうた)さんです。

 

下園さんは、陸上自衛隊本部などの現場で多くの方のカウンセリングをおこなってきた経歴があり、「がんばることに疲れてしまったとき読む本」など、カウンセラーとしての経験に基づいた本をいろいろと執筆されています。

 

「うつからの脱出」は、うつ病の回復支援グループなどを対象にした講演会の内容を本にまとめたものです。

 

2004年に発行され、2011年に第11刷、2013年には電子書籍が出版されており、うつ病の患者や支援者を中心に長く購読されています。

 

この本の特徴は、うつ病当事者の心理状態が洞察されており、本を通して自分の心情や考え方などが整理できるところです。

 

ときどき襲ってくる苦しさの波に飲み込まれてしまうのではないかと不安になったり、いつまでも晴れない苦しさのベールの中で息をすることに疲れてしまい、死ぬことによって終わりにしたいという誘惑に駆られる。

( 引用 下園 壮太(2004):うつからの脱出 プチ認知療法で「自信回復作戦」.日本評論社

眠れない夜が怖いし、もう一生治らないのではないかという不安とも戦い続けなければならない。

( 引用 下園 壮太(2004):うつからの脱出 プチ認知療法で「自信回復作戦」.日本評論社

たぐ
うつ病の当事者として、思わずうなずいてしまいたくなる内容ですよね。

 

徹底的な当事者目線で書かれているので、自分の気持ちをくみ取ってもらえたような安心感さえ感じられる本になるでしょう。

 

プチ認知療法とは何?

この本のタイトルでもある「プチ認知療法」とは、筆者がうつ病の患者向けに考えた「ひとりでもおこないやすい認知療法のこと」です。

 

そもそも認知療法とは、憂うつ感や不安などを感じた時に自分の考え方を変えてみることで、気持ちを楽に保ったり行動を変えたりできるようになる精神療法のことです。

 

現在ではうつ病などの精神疾患の治療にも使われて、患者が自分ひとりでおこなうための専門書もたくさん出版されています。

 

ところがこの認知療法は、自分でおこなってみると難しく感じる場合も多いのです。以前に僕も本を読みながら認知療法をおこなってみたことがあるのですが、次の2つの理由から認知療法が難しいと思いました。

 

【 一般的な認知療法が難しいと思った理由 】

① 出てくる言葉が難しい

② 色々なやり方がある

(関連記事 認知行動療法は難しいみたいだけれど、マンガで学べるってほんと?

 

認知療法は説明ややり方が複雑なので、自分でやってみても途中で挫折してあきらめてしまいたくなることも多いんですよね。

 

一般的な認知療法は、疲れているうつ病者には労力がかかりすぎる…。そこで考えられた方法が、労力をかけなくてもおこなえる「プチ認知療法」というわけです。

 

「プチ認知療法」の具体的な考え方ややり方は、第4章で紹介されています。ここでは詳細な説明を省きますが、内容がイメージしやすいように第4章の見出しを箇条書きにしてみました。

 

第4章 使えるプチ認知療法

1. まず、失敗しよう。数をこなそう(マジカル40)
2.いろいろな自分を認めよう
3.毎日の停滞感を乗り越えよう
4.行動しよう
5.“頓服”を持って町に出よう
6.“不安がり”の体質を徐々に改善しよう

( 引用 下園 壮太(2004):うつからの脱出 プチ認知療法で「自信回復作戦」.日本評論社

※5の“頓服”とは、頓服薬のように使える認知療法のことです。薬のことではありません。

 

一般的な認知療法に比べると、「プチ認知療法」は毎日継続できることを一番に考えられているので、どれをおこなうにしても複雑なルールがありません。

 

また「プチ認知療法」は、うつ病者に認知療法をおこなうだけの気力や体力がないことを前提にしているので、「ちゃんとやらなくていい」「失敗していい」「合わなかったらしなくていい」といった具合に、逃げ道をたくさん作ってくれているところもおこないやすいポイントです。

 

自信回復のきっかけがつかめた

精神疲労からのリハビリ期は、どうしても周囲の顔色を大切にして、自分の感覚を無視しがちである。自分がどう感じるか、それを尊重できないうちは、自分自身を信じられないわけだから自信など生まれない。

( 引用 下園 壮太(2004):うつからの脱出 プチ認知療法で「自信回復作戦」.日本評論社

僕の場合は、うつ病になる前から他人の顔色を気にしやすいところがあり、うつ病になってからはその傾向がより一層強くなっていました。

 

他人の顔色を気にしはじめると、何をするにも自分の意志で行動できなくなるんですよね。仕事では上司や同僚、お客さんの視線ばかりが気になりますし、家事をする時には家族の反応が気になります。

 

以前までの僕は他人の顔色ばかりを気にした生活をしてきていたので、どうやったら自分に自信がつくのか悩むことも多かったです。でもこの本を読んだことで、自分に自信がつかない理由が納得できました。

 

 

うつ病になってからは自分の考えにまったく自信が持てなくなっていました。だから、いつの間にか他人の顔色を気にしなければ行動できなくなっていたのでしょうね。

 

「自分の感覚を信じてみよう!」と思えてからは、他人の顔色を気にするよりも前に自分と向き合うことが増えました。

 

・本当にやりたいことは何か?

・自分にどんなメリットはあるのか?

・こんな風にやってみたい など

 

自分に自信をつけるには他人の顔色を気にして行動するよりも、まずは自分と向き合うことが必要だったのかもしれません。

 

自分の感覚や考えを尊重できるようになってからは、自信を持って行動できる機会が増えたように思います。

 

不安な気持ちになるパターンが理解できた

その状態(不安な状態)が長引いて、からだが覚えてしまっているという部分もある。つまりあなたは本来のあなたに比べて、かなり“不安がり”体質になっているのかもしれない。

( 引用 下園 壮太(2004):うつからの脱出 プチ認知療法で「自信回復作戦」.日本評論社

僕の場合はうつ病になって自信を失ったことともに、何をするにも不安になってしまうのが悩みのタネでした。

 

・人と話をすること

・他人の視線を感じること

・他人から批判や指摘を受けること

・仕事に挑戦すること など

 

特に人と関わることが不安に感じていたので、社会生活のほとんどに不便さを感じていました。人と関わらないと、仕事や家事はできないものです。

 

もともと不安になりやすいタイプだったのか、うつ病になって不安になりやすくなったのか、それとも一般的なレベルの不安なのか。この不安が一体どこからきているのかは自分でもよくわからないことが多いです。ただ、たしかにうつ病になってからは「不安に敏感」になっていたところがあったかもしれません。

 

なにしろ一度味わったつらいうつ状態には戻りたくないのです。ですが、そういった不安を感じないように意識しすぎていることが、逆に不安を感じやすくしているところもあったのでしょう。

 

自分が不安になりやすいパターンが理解できると不安な気持ちを打ち消そうとする努力をしなくなったので、いちいちもがくようなつらさがなくなりました。

 

原因は何であれ不安になっていることには変わりない。自分の気持ちに逆らうよりも、気晴らしをしたり頭を休めたりなどしたほうがずっと楽

 

いまはそう思えるようになりました。

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