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「内向型を強みにする」をレビュー!アメリカの心理療法士が提唱する内向型の生き方とは?

2021/10/08
 
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webライター・ブロガー。うつ病当事者。うつ病になった人に向け、会社で働く以外のフリーランスとしての働き方・生き方を情報発信。うつ病と付き合いながら、〝自分らしい〟人生の歩み方を模索中。
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ありのままの自分でいるにはどうしたら良いのだろう?

そんな思いから「内向型を強みにする」という本を読みました。

仕事や友人との付き合いにストレスを感じる、人とのコミュニケーションに気を遣いすぎる、いちいち物事を考え過ぎてしまう… 

それゆえに疲れやすく生きづらいから自分を変えたいと思うのだけれど、生まれつきの気質は変わりようがないし、無理をして変わろうとする自分にもまた疲れる。

この本はそういった内向型人間が、無理をして変わろうとするよりもありのままの自分で生きていくことのほうが大事だと実感できる一冊です。

科学的な根拠にもとづいた解説もあり、「内向型」の自分に自信を持てるようになりました

「内向型を強みにする」とは

 

 

この本の著者は、アメリカで活動する心理療法士のマーティ・O・レイニーさん。

「内向型人間」に関する研究の第一人者です。

マーティさん自身も内向型人間であったことから、これまで肩身の狭い思いをして生活をしてきたのだそう。

この本はそんな筆者の経験とさまざまな研究結果に基づいて執筆され、「内向型人間」にありのままの自分で生きていくための考え方や生き方を示しています

この本を読むと、「内向型人間」と「外向型人間」の違いが理解できます。

身近にいる多くの「外向型人間」に合わせる必要がないことに気づけるので、自分らしく生きていこうと自信を持って思えるようになるでしょう

内向型か?外向型か?自己診断テスト

この本に興味を持ったり僕のブログを読んだりしている時点で、あなたも「内向型人間」である可能性が高いと思いますが、まずは自分が何型なのか気になりますよね。

本の中では、内向型か?外向型か?自己診断できる小テストが紹介されていたので、まずは簡単なテストをおこなってみましょう。

次のリストの各項目を見て(A)と(B)のどちらか、自分に近いと思うほうを直感で選んでみてください。

【簡易テスト】

(A)

● 物事の中心にいるのが好きだ。
● 多様性を好み、単調だと飽きてしまう。
● 大勢知り合いがいて、その人たちを友達だと思っている。
● 相手が知らない人で御、おしゃべりするのは楽しい。
● 活動のあとは高揚し、もっと何かしたいと思う。
● 前もって考えなくても、話したり行動したりできる。
● たいてい元気いっぱいだ。
● 聞き手になるより話し手になることが多い。

(B)

● 自分ひとりか、二、三人の親しい友達とくつろぐほうが好ましい。
● 深くつきあっている人だけを友達だと思っている。
● たとえ楽しいことでも、外で何かしたあとは、休息をとる必要がある。
● 聞き役になることが多いが、自分にとって重要なテーマについてはたくさん話す。
● 無口で冷静に見え、観察するのが好きである。
● 話したり行動したりする前に、考えることが多い。
● 人前で、または、プレッシャーがかかったときに、頭が空っぽになったことがある。
● せかされるのは好きでない。

いかがでしょうか?(A)ならば「外向型」、(B)ならば「内向型」です。

リストの項目が全てあてはまらないこともありますが、どちらか寄りになっているはず。

より詳細なテストの紹介もありましたが、文字数の都合もあるので、本格的なテストをおこないたい方は本の中を覗いてみてください。

エネルギーの充電と消費に違いがある

この本を読んでみてもっとも参考になったことは、「内向型人間」と「外向型人間」ではエネルギーの充電と消費に違いがあることがわかったことです。

マーティさんによると、「内向型人間」は自分のなかの世界(アイデア、感情、印象など)にひたることでエネルギーを充電しているので、外の世界からの刺激に弱く、すぐに「もう手一杯」の状態になることが多いと言います。

また自分のなかだけではなく、身のまわりから受け取る刺激にも敏感に反応しているので、エネルギーの消費が激しく、エネルギーを回復するためにじっくり考えられる静かな場所が必要になるんですって。

「内向型人間」が物思いにふけったりひとりの時間がなかったりすると全く休めないのは、こういった性質によるものなのでしょう。

一方で「外向型人間」は、自分の外の世界(さまざまな活動や場所や物)からエネルギーを充電しているので、人ごみや外での活動の中で簡単にリフレッシュすることができるようです。

彼らは人と関わったり活動したりすればするほど元気になっていくので、気楽に自己表現をしますし、エネルギッシュに色々なことに挑戦できると言います。

たしかに身近な人を見てみると、仕事やプライベートを活動的に楽しんでいる人は多いですよね。

休日には必ずどこかへ外出し、平日も深夜までテレビを見ていたかと思えば、翌日の朝には会社へ出勤していく彼らのエネルギーに、驚かされたことはないでしょうか?

エネルギーにあふれ、たくさんの人と関わり色々な活動ができる。思うがままに自己表現して、活発に外の世界へくり出していく。

こういう「外向型人間」が、いまの世の中では高い評価を受けやすいように思います。

マーティさんによると世の中の75%の人は「外向型人間」なので、「内向型人間」は肩身の狭い思いをして生きていることを余儀なくされています。

多くの「外向型人間」に囲まれていれば、自分の「内向型」の気質がダメなようにも思えてきますし、無理をして“自分をえなきゃいけない”と感じることも当然なのかもしれません。

実は僕の場合も、自分の「内向型」を変える必要性を感じていたのですが、「内向型を強みにする」を読んでからは、無理をして変わろうとする必要がないことに気づけました

ありのままの自分でいい

わたしたちの文化においては、外向的な特質が尊ばれ、報いられる。アメリカは自らの考えを声にする市民を重視し、粗削りな個人主義のもとに成り立った。わたしたちは行動、スピード、競争、活力を重んじている

これは、いまの日本にも同じようなことが言えるのではないでしょうか?

仕事やプライベートでも、外でのコミュニケーションがうまかったり、愛想が良かったりできる人のほうが重宝され良い評価をもらえる。

だから、自分の世界にひたることを得意とする「内向型人間」は、ことあるごとに「外向型人間」が得意な舞台にひっぱり出され、苦手な状況で戦うことを強いられます

「もっと人と関わったほうがいい」

「もっと色々なことに挑戦したほうがいい」

何度言われたことでしょうか?

そういった自分にとって苦手なことをいわれるたびに気持ちが動揺し、焦って自分のペースを崩すことも多いでしょう。

いまは「外向型人間」が評価される社会に合わせて情報やノウハウも溢れています。

「誰とでも○○ができるようになるコミュニケーション方法」とか、「おとなしい性格を変える△△法」とか。

僕も、「外向型」向きの情報やノウハウを見るたびに自分を変える必要性に迫られているように感じていましたが、「外向型」と「内向型」では根本的にからだのつくりは違うのです。

エネルギーの充電に時間をかけていい、行動する前に熟考していい、考えていることを言葉にできなくたっていい、ひとりでいてもいい…。

身近にいる多くの「外向型人間」に合わせるのではなく、自分の「内向型」に合った生き方があることを知り、じっくりゆっくりマイペースに人生を楽しんでいこうと思えました

自分に合わせたライフスタイルが大事

内向型の人は、アイデア、感情、印象といった自身のなかの世界からエネルギーを得ている。彼らは、エネルギーの保有者だ。外の世界からの刺激に弱く、すぐに「もう手一杯」という気持ちになる。 ~中略~ 外での時間を設けて、ひとりの時間とのバランスをとる必要もある。さもないと、ものの見方はかたより、人とのつながりは失われてしまうだろう。

「内向型人間」の僕は、日々の生活の中で人との関わりをあまり必要としていません。

僕は妻や娘と3人暮らしをしているのですが、1ヵ月の大半はひとりか家族と過ごし友人とも会いません。

自宅で働いているので、仕事関係の人とも顔を合わせてコミュニケーションをとる機会がほとんどないんです。

そんな人と会わない生活を続けているのですが、自分では苦痛に感じたことがほとんどありません。

むしろテレビをみたり読書をしたりしながら、ひとりであれこれ頭の中で考えることが好きなんです。

ところが一時期は、人に会わない生活をしていたことで悩んだ時期もありました。

理由は、「家に引きこもりやすい人間」という劣等感を感じていたからです。

学校や職場、地域のコミュニティ、テレビなど、あらゆるところで「人と一緒にいる = 正義」「ひとりでいる = 悪」みたいな風潮があると感じるのは、僕だけでしょうか?

誰かと一緒にスポーツを楽しんだりカフェでお茶をして楽しんだりなどする人を模範にしていた時期もあったのですが、そういったエネルギッシュな生活は僕には疲れるだけ。

今考えれば、自分の気質に合わないライフスタイルを目指していること自体に無理があったのです

大人って、気づかないうちに自分で作り上げてきた固定観念やイメージを持ちがちですよね。自分の固定観念やイメージは、必ずしも自分の気質にあっていないことも多いのです。

人間には「内向型」と「外向型」がいることを知ってしまいましたから、これからは無理に「外向型人間」を装うのではなく、「内向型」を活かした生活をしていきたいと思います。

意識的に休息をとる

精神的なエネルギー・レベルはいま、どれくらいだろうか?肉体的エネルー・レベルはいま、どれくらいだろうか?いまのわたしは、刺激過剰だろうか、それとも、刺激不足だろうか?ひとりの時間は必要だろうか?外の刺激はいまのわたしのためになるだろうか?

ペースの設定は、自分なりのテンポを確立したうえで、先へ進むことを意味する。こうすれば、エネルギーの需要と供給のバランスをとることができ、燃料不足になることもない。

僕は、まわりの人と同じことをしていても、自分だけがすぐに疲れてしまうことが多かったです。やっかいなことに、からだが疲れてくるとイライラしてしまって、家族に迷惑をかけるということもありました。

家族とも根本的にエネルギーの充電と消費が違っていたのだとしたら、同じような活動をしても、自分だけが疲れてイライラしていたのは仕方がなかったのかもしれません。

そもそも、からだのつくりやエネルギーの使い方が違う。そう思えてからは、まわりに合わせて自分を酷使してせずに、自分のペースで生活しようと考えられるようになりました。

もちろん家族や友人とは一緒に遊びを楽しみたいこともあるので、今は自分のからだをモニタリングして、早め・こまめにに休息をとることが大事だと思っています。

意識的に休息をとるようになってからは自分のエネルギーを使いきることが少なくなり、イライラせずに気楽に生活できることが多くなったような気がしています。

こんな人におすすめ!

● 人付き合いにストレスを感じる方

● 人とのコミュニケーションに気を遣いすぎる方

● 物事は行動する前に考えすぎる方

● 精神的に疲れやすい方

● 「内向型」について知りたい方

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